«いらっしゃい♪»

『お邪魔します……』



迎え出た嬉しそうな母

玄関で靴を脱ぐサトシ…


『今日は、洋子さんのお好きなショートケーキを作って来ました💕』

«智くんが?»

『はい』

«まあ、嬉しい»


おいおい、いつから母さんのこと名前で呼んでるんだよっ!

«まぁ、翔の怖い顔……»

母が呆れたようにオレを見た。



リビングに行くと……

 


‹翔、智くん、いらっしゃい›

『お父さんっ!』

智が

一番嬉しそうな顔をする時だ


‹嵐の復帰おめでとう!›

『ありがとうございます』


なんだよ……まるで抱擁に見えるぞ…



‹さぁ、座って…›

『はい』

無言のまま、ソファに座ると……

『しょお…ずっと仏頂面だぞ。。笑えよ……』と耳打ちしてきた


呆れた……

誰のせいで不機嫌だと思ってるんだよっ



‹良かったなぁ…皆で乾杯しよう›
『はい💕』
昔は反対していたくせに……」
しょおったら!

«さぁ、翔も……»

グラスをオレの前に置く

«TAXIで来たんでしょう?»


『それが、翔くんこの後仕事があって……』

«あら、じゃぁジュースにしましょう»

‹智くんは、お付き合いしてくれるのかな?›

『えぇ。もちろんです。』



飲めない母とオレがジュースで

4人で乾杯して……

智くんと父は、上機嫌で飲み交わしている。

「サトシ…夕方には帰るんだから、余り飲むと帰れなくなるぞ…」

と、思わず注意すると

«あなただけ、先に帰れば良いじゃない…»



ええっ!

思いがけない母の言葉に固まる

そういえば、こういう人だった。

すると

‹そうだな。サトシくん…今日は泊まってくと良いよ›


『あ……は、はい』

「ダメに決まってるでしょう!」