本当は、サクッと2人での生活を楽しむつもりだったけど…


『しょお…今日は実家に行くんだよね。オレも、一緒に行った方が良くない?』 


珍しく智くんが、オレの家族を心配して、同行を希望してくれたけど……

いきなり彼を連れて行くのも、両親にはハードだし、本心を言えないかも知れない。


「そうね。いずれは……でも今日はオレ独りで行って、どんな様子か探ってみる。」

あり得ないけど…

好感触なら良いのだけど………


『そう。わかった…』

「うん。ありがとうね」  


チュッ💕

うふふ………


智は、体調こそ崩してしまったけど

オレがあの場所で、彼をパートナーとして告白したことには、何も言われなかった。


『それから……これ お土産。ご家族に』

いつの間にか、こんな細かいところまでサトシは、気を使うようになっていた。 


沖縄のお土産と

アップルパイ🥧


まぁ、理解されないことはわかっているけど、気持ちが大切なんだ。

精一杯の誠意をもって……

「ありがとう。サトシ、キスしよう」


R♬〜R♪〜R……

あぁっ

もぉ〜こんな時に……


「あ、オフクロからだっ」

『早く出てっ』


うん……うん


「サトシ…今日婆ちゃんも来るって」

『ええっ!おばあちゃんも?💕』

爺ちゃん婆ちゃんは、サトシのファンだ

これは、とんでもない援護射撃を得たぞ


「うん、だから智くんも来る?って、確認だった」

『ホラホラぁ〜♬』

智くんは、おそらく仕度のために、自分の部屋に行ってしまった。

オフクロも、まずはオレが一人で行くと想っていたらしい。




高い崖の上に立つオレ

そこから親父に、海に突き落とされる……

そんなイメージだったけど


オレにはその下に、ちゃんとボートに乗った婆ちゃんが待っていた……



よしっ!

行こう……クリア出来なくても 

サトシがいてくれるだけでオレは満足




『お待たせっ』

サトシも嬉しそう

婆ちゃんとは、もう相思相愛だもんな



オレ達は、ずっとリングをつけていた。

そのサトシの薬指にキスをする

  『しょお……』




うまくいきますように……