土曜日

智は昼前に

その松本たちとプールに行くと言って

家を出た。


共働きの両親を持った一人っ子の週末なんて、ボーっとする意外ないと思っていた。

サトシ…なんて行動的なんだよ。

インドア派の松本や二宮が、プールに行くとか……

想像もつかないけど、智の影響だろう。



“松本くんにべったりだわね”

おふくろは、笑っていたが正直笑い事じゃない。


なんか……モヤモヤしたり、イライラする気持ちが生まれてるのを感じていた。

アイツが来てから、なんか……調子が狂うんだよな。

この先、オレの生活は狂っていくんだろうか……




てっきり私立を受験すると思っていた、松本が公立高校に行って…

そのせいで、智と出会い

決して仲が良かった訳じゃない二宮と智くんを挟んで仲良くしてる。


恐ろしいな……

ハァ〜でも、楽しそうだな

オレも公立だったら、同じグループとかになれたのだろうか?


その日の夜、親父から

‘麗子の四十九日の法要を、来月の日曜日にするつもりだよ…’

と、智に伝えていた

『ホウヨウ……?』

そうか、麗子叔母さんの法要は我が家でやるんだ。


“そうよ、(勘当された)麗子さんの遺骨もお父さんたちと一緒になるの。良かったわね。”

『お母さん…埋めちゃうの?』

智の顔が、寂しいのか曇ったように思えた。



そんな顔をしないで

いつものように、笑ってよ