《すみませんっ、お邪魔します》

またまた、松本だよぉ〜

『大丈夫だって』

松本に支えられるように、サトシが入って来たけど、その顔は真っ青だった。


“智くん、唇が真っ白よ”

《今、二宮くんに薬局で経口補水液を買いに行ってもらってます。》

“まぁ、すみませんね。松本さん、いつもありがとう”


あぁ〜、二宮まで来るのかよ…

ってかコイツ等、小学校からずっと続いてんの?


“とにかく、此処へ座って”



バタバタ〔お邪魔しますっ〕

リビングに飛び込んできた。

久々に二宮を見た

《お、ありがとう。智、ホラ、飲め》

熱中症なのか、脱水症なのかわからないけど、この暑さだ。

下手したら救急車ものだった。

『潤、ニノ…ありがとう』


すると

《おばさん、智の部屋は何処ですか?少し横になったほうが………》

しまった!

納戸だなんて知ったら、また松本が怒って連れてってしまう。



“え…、えぇ…💦”

状況を察したオフクロも言いにくそうだ

『潤、大丈夫だよ。ここで少し休めば』

《いや、ちゃんと休んだほうが良いでしょ。櫻井くん、部屋に案内して》



絶体絶命だった

それにしても、松本は

サトシは、智で、オレは櫻井くん。

小学校の頃は、翔ちゃんだったのに……


『潤、本当に…そんなに心配しないで。それにみんなとも、まだ一緒に居たいし。』

すると、今まで黙っていた二宮が



〔…部屋がない訳じゃないでしょ?〕 

その一言でオレの中の何かが弾けた。


ええいっ!ままよっ


「まぁね。案内するけど。二階なんだよ……大丈夫かな?」

『さ、さぁ……どうだろ』

《大丈夫だよ。オレが、連れてってやる》



これで仕方なく、オレは自分の部屋に案内することにした。

〔何だ、ちゃんとあるじゃん。…凄く広いね〕

やはり、無いと疑われていたか。


『え……翔くん……』


《あれ?おかしいな机は櫻井くんのだよね?》

「うん。彼のは注文していて明日にでも届くよ。」

〔ベッドも一つだけだ!〕

「オレは布団派なんだ。まぁ、慣れれば一緒に寝ても良いけど」


よくまぁ、こんなに嘘がポンポン出てくるものだ。


ハッ!

オレはなんつー事をっ💦💦



〔智大丈夫か?とにかく横になれ〕

と、オレの使っているタオルケットを捲っている。

オレは異常に神経質なんだ。

だから、ベッドメイクもちゃんとしてる。その神聖なベッドを他人が制服のまま、ゴソゴソと入っていく。



汗とかかいてないだろな……

うぅ……耐えられない

せめて、枕にタオルを乗せていれば良かったぁ。




“皆さ〜ん、下で一息入れてね”

階下から、明るいオフクロの声がした