やっと、いろいろなことが、吹っ切れたような気がする。
嫌なことを忘れて、新しくやり直したかった。
ずっと、燻っていた気持ち。
嵐を辞めたい。
自由になりたい。
でも、
自分には、必要としてくれる人がいて…
それは、ファンはもちろんのこと
メンバーだったり。
親だったり……
何より他人の僕を、こんなに愛してくれる翔くんがいる。
人のために生きようなんて、前は全く思わなかったのに………今は、ファンのために、メンバーのために翔くんのためにも、強く生きたい。
不思議にそんな気持ちに変わっていた。
「智くん。寒くない?」
「珈琲入れたけど。紅茶のが良かったかな?」
うふふ。優しい。
二人暮らしって良いな💕
ちっちゃかった翔くんが、いつの間にか
オレを追い越して
いつの間にかお兄さんみたいになっていた。
そして、いつまでも珈琲を苦手だと思っている。
そんな話をしたのは、デビュー当時なのに。
まだ、覚えていたんだ。
「ね、ディナーの出前を頼んだよ。今夜はお祝いしようね。」
『え?なんの?』
「一緒に暮らす記念と智くんのお誕生日前祝い」
『えぇ~、まだ先じゃん』
でも、翔くんらしい。