地元では

誰もがしっている和夫

小学校の先生たちは

誰も知らない和夫

学齢児なのに

学校には行っていない和夫だった

 

何日も通って

なんとか

スクールバスに

乗ることができた

 

「学校は楽しいところだぞー」

「面白いぞー」

ずっと

言い続けて・・

 

バスに乗ったことはあったのか

まるで

はじめてバスに乗ったかのように

車窓からの景色に

釘付けだった

 

約一時間の乗車時間

入学式以来の

登校だった

 

バスに乗れて

学校には行くことができたけど

集団生活の経験がない和夫

 

学校に着いて

教室に行くように言葉かけしたけど・・・