政務調査視察:明石市「子宮頸がん予防ワクチン全額助成事業」
4月14日に
明石市へ視察。
視察テーマは
「子宮頸がん予防ワクチンの全額助成制度」についてです。
各種新聞等でも全国紙で報道されるなど
自治体関係者にとっても注目の事業のひとつになっています。
総務省資料によると
2010年度実施予定自治体は全体の約2%の14市区で
そのうち9市区のみ全額助成で導入とあるのですが
今回お伺いした明石市も全額助成の自治体のひとつです。
又、子宮頸がんの国内罹患者は約1万5000人、
若年層の女性に増加傾向にあり、
年間約3500人が死亡に至っている
背景がありますが
承認されたばかりのワクチンとはいえ
ワクチンによりがんを防ぐことが出来るということからも
今、大変注目されているようです。
明石市では事業の対象を
小学校6年生から中学校3年生までの女子を対象(約6000人)とし
自己負担なしの全額助成(1人あたり4万5000円)、
接種見込みを対象者の約30%と見積もって
予算額は約8080万円でした。
なお、明石市の一般会計予算は約950億、
特別会計や企業会計を併せた予算総額は約1877億円の自治体です。
新規導入する事業ですので
主に、導入に至る経緯を中心に質疑をさせて頂きましたが、
明石市では
○子宮がんによる死亡率が県内及び国内で高いにも関わらず
がん検診の受診率が低いこと
○がん検診受診の動機付を含めてがんセンター所長等の関係者に勧められたこと
○議会でも要望が多かったこと
などが導入の動機として挙げられ、
現在の課題としては
○性教育との連携を行うにあたっての教育委員会との意識共有の難しさ
○保護者の理解が不可欠となるのでその方法
を挙げておられました。
又、導入にあたっては
○検討期間は半年ほどで市民からのパブコメはとらず有識者による議論のみで決定したこと、
○医師会との連携の中で副作用等については市が医師会をバックアップすることや
肺炎球菌予防接種も医師会との連携で行うこと、
○それによりワクチン接種の価格を1万5000円とするなど細かい調整が行われたこと
○学校を通じた通知は困難で対象者の自宅へ個別郵送による通知となったこと
○一部助成でなく全額助成とした理由は受診率の向上を優先したため
などが質疑からわかりました。
金額については市サイドから金額を提示し、医師会との調整の中で実現できた価格であり
一般的にワクチン接種を受ける価格よりも低く設定されています。
又、将来的には小学校6年生のみを対象としていくことを考えているそうですが、
現時点で
市担当部署にはこの事業そのものについて
市民からの問い合わせ、批判、拡大要望等1日数件を受けているとのことでした。
尚、その他の今後の制度検討課題としては
助成の有効期間の検討や、性教育(教育委員会カリキュラム)などが挙げられました。
子宮頸がん予防ワクチンの接種には、
性教育との兼ね合いが重要だとわたくしも感じますが
現在の教育委員会のカリキュラムでは性教育として進めることも難しく、
当面は、
市長部局が保護者会、PTA会に出向き
理解を求めるために説明を繰り返す予定だそうです。
視察を終えて感じたことは
本市においても子宮頸がん予防ワクチンの助成導入が図れれば
それに越したことはないが、
性教育をはじめとして様々な課題があることは否めない点、
更には税の配分として一部の市民だけの利益の享受になることからも
仮に本市でということになるならば
導入には慎重な検討が不可欠と感じました。
![$市川市議会議員 並木まき official blog](https://stat.ameba.jp/user_images/20100417/15/maki-namiki/0d/85/j/t02200166_0800060410500052709.jpg?caw=800)
今回は、導入初期のお忙しい時期にも関わらず
視察を受け入れて下さり、
更に細かい質疑等にも丁寧にお答え頂いた職員の皆様方に
この場をお借りして御礼と感謝を申し上げます。
尚、今回の視察は
同期同僚の超党派議員6名により
政務調査視察としてお伺いさせていただきました。
下の写真は明石市役所から
撮影したものです。
敷地内の市役所食堂のテラスから!!
市役所というよりも観光地のような
明石海峡の目の前という素晴らしいスポットでした。
![$市川市議会議員 並木まき official blog](https://stat.ameba.jp/user_images/20100417/15/maki-namiki/0d/26/j/t02200165_0800060010500050236.jpg?caw=800)
明石市へ視察。
視察テーマは
「子宮頸がん予防ワクチンの全額助成制度」についてです。
各種新聞等でも全国紙で報道されるなど
自治体関係者にとっても注目の事業のひとつになっています。
総務省資料によると
2010年度実施予定自治体は全体の約2%の14市区で
そのうち9市区のみ全額助成で導入とあるのですが
今回お伺いした明石市も全額助成の自治体のひとつです。
又、子宮頸がんの国内罹患者は約1万5000人、
若年層の女性に増加傾向にあり、
年間約3500人が死亡に至っている
背景がありますが
承認されたばかりのワクチンとはいえ
ワクチンによりがんを防ぐことが出来るということからも
今、大変注目されているようです。
明石市では事業の対象を
小学校6年生から中学校3年生までの女子を対象(約6000人)とし
自己負担なしの全額助成(1人あたり4万5000円)、
接種見込みを対象者の約30%と見積もって
予算額は約8080万円でした。
なお、明石市の一般会計予算は約950億、
特別会計や企業会計を併せた予算総額は約1877億円の自治体です。
新規導入する事業ですので
主に、導入に至る経緯を中心に質疑をさせて頂きましたが、
明石市では
○子宮がんによる死亡率が県内及び国内で高いにも関わらず
がん検診の受診率が低いこと
○がん検診受診の動機付を含めてがんセンター所長等の関係者に勧められたこと
○議会でも要望が多かったこと
などが導入の動機として挙げられ、
現在の課題としては
○性教育との連携を行うにあたっての教育委員会との意識共有の難しさ
○保護者の理解が不可欠となるのでその方法
を挙げておられました。
又、導入にあたっては
○検討期間は半年ほどで市民からのパブコメはとらず有識者による議論のみで決定したこと、
○医師会との連携の中で副作用等については市が医師会をバックアップすることや
肺炎球菌予防接種も医師会との連携で行うこと、
○それによりワクチン接種の価格を1万5000円とするなど細かい調整が行われたこと
○学校を通じた通知は困難で対象者の自宅へ個別郵送による通知となったこと
○一部助成でなく全額助成とした理由は受診率の向上を優先したため
などが質疑からわかりました。
金額については市サイドから金額を提示し、医師会との調整の中で実現できた価格であり
一般的にワクチン接種を受ける価格よりも低く設定されています。
又、将来的には小学校6年生のみを対象としていくことを考えているそうですが、
現時点で
市担当部署にはこの事業そのものについて
市民からの問い合わせ、批判、拡大要望等1日数件を受けているとのことでした。
尚、その他の今後の制度検討課題としては
助成の有効期間の検討や、性教育(教育委員会カリキュラム)などが挙げられました。
子宮頸がん予防ワクチンの接種には、
性教育との兼ね合いが重要だとわたくしも感じますが
現在の教育委員会のカリキュラムでは性教育として進めることも難しく、
当面は、
市長部局が保護者会、PTA会に出向き
理解を求めるために説明を繰り返す予定だそうです。
視察を終えて感じたことは
本市においても子宮頸がん予防ワクチンの助成導入が図れれば
それに越したことはないが、
性教育をはじめとして様々な課題があることは否めない点、
更には税の配分として一部の市民だけの利益の享受になることからも
仮に本市でということになるならば
導入には慎重な検討が不可欠と感じました。
![$市川市議会議員 並木まき official blog](https://stat.ameba.jp/user_images/20100417/15/maki-namiki/0d/85/j/t02200166_0800060410500052709.jpg?caw=800)
今回は、導入初期のお忙しい時期にも関わらず
視察を受け入れて下さり、
更に細かい質疑等にも丁寧にお答え頂いた職員の皆様方に
この場をお借りして御礼と感謝を申し上げます。
尚、今回の視察は
同期同僚の超党派議員6名により
政務調査視察としてお伺いさせていただきました。
下の写真は明石市役所から
撮影したものです。
敷地内の市役所食堂のテラスから!!
市役所というよりも観光地のような
明石海峡の目の前という素晴らしいスポットでした。
![$市川市議会議員 並木まき official blog](https://stat.ameba.jp/user_images/20100417/15/maki-namiki/0d/26/j/t02200165_0800060010500050236.jpg?caw=800)