今日は、ちょっとテイストを変えて


講演通訳を担当した、とあるイギリス企業の社会貢献の取り組みをご紹介させていただきますね。。

(今回は、通訳のお仕事でした。)  


日本の官庁が主催でした。省庁関連のお仕事だったこともあり、
堅い先入観を持って、緊張していたのですが

担当局内の皆さんはとてもフレンドリーで、心遣いもある方たち。ニコニコ

心ある、「顔の見える」政府 を感じたし、

誠意のあるこの人たちなら任せても大丈夫、という心強い気持ちになりました。


通訳側としては、さすが、と思うほどの完璧な機材や資料メモの準備をして頂き、

スムーズに場に馴染むことの出来た私自身も、

「仕事」の枠にはとらわれない気持ちで、とてもやりがいのある時間を過ごさせていただきました。グッド!

法務省

私も、「社会貢献」なんていうレベルではないけれど
こんな取り組みが世の中に存在するってことをお伝えすることで
ほんのちょっとだけ手助けになったりは、するかな?  

・・・というわけで


今回は ひとつの 「あたらしい企業の社会貢献の取り組み」 のご紹介。

をさせていただきます。



この度は、普段はあまり(というか少なくとも私自身は全く・・・)目に触れることの無かった(もしくは公にされていない?)、私にとっては初めてのお話。。。




お題は「受刑者の就労支援プログラム」


犯罪を犯し、刑務所に収容されている人たちの社会復帰を助ける「社会貢献」のプロジェクトの一つです。 

今回、この試みを既に英国大手企業や多国籍企業で実施している、プロジェクトの開発&成功の第一人者のかたの来日レクチャー。


「社会貢献」と書きましたが、このプロジェクトは

「企業の利益追求」も

「政府の負担する犯罪に対するコスト」も

「よりよい治安の社会」も

同時に良循環で実現出来る "win-win(-win) モデル"なのだそうです。


その理由はこんな感じ:


-世界的にこの10年で犯罪率が急上昇
 (例えば英国では最近10年に刑務所入りした人数はその前の40年間の総数と同数)
-刑務所はパンク状態
-刑務所の維持・受刑者収容にも多くの税金が投入されていて
  このままでは財政的に破綻しそう・・。>. <


そして
- 日本の再犯率(刑務所出所後に犯罪を犯す人)は 48%(高い比率)
- イギリスの 、(未成年の)少年受刑者の場合は70%以上(とても高い)
→若い年齢層の「再犯率」を下げるきっかけやモチベーションを与えれば、

→ 政府コスト(刑務所への税金投入) も治安も良くなる
→ 企業が参加すれば「社会貢献」という名目も達成


=>>良循環のサイクルが生まれる、というもの。


そのプログラム開発者さんによると、人材育成にかかるコストも(居住の為のコストは刑務所 = 企業負担しなくていいので)低く、募集コストもゼロ。多くの人材の中から本当にやる気のある選りすぐりの人を選べるので、労働に対するprofitも十分見込める、とか。


最初の一人の導入を確実に成功させるのが鍵、となるため

>どんな大きな企業さんであっても、まずは、社員として終身雇用しても絶対に安心、と思われるくらい「危険性」の最も低い、選びに選び抜いた1人から始めること

が条件なんだそうです。 (犯罪歴の傾向であったり、少年院の方の評価を参考にしたりも勿論あり)


そして、万一、困った自体になったときにすぐ、その方針を中止できるように、

政府からの補助金は一切受けない ( =自社で全て管理できる体制にしておく)こと

も鍵のひとつとなるようです。


でもね、


何かの犯罪が一件でも起きると、企業イメージを とてつもない勢いで崩してしまう

あまりに多大な潜在リスクがある、と、とらえられる企業側の気持ちも分かるし


ある日突然 「明日から受刑者と一緒に働いてもらうからよろしくね」

なんて言われた現場の従業員側はかなり動揺する気持ちも分かるし、


日本では、まだ欧米企業のように 「社会貢献」 が

企業活動の必須事項にはなっていない背景もあるし。


そして、そうはいっても、利益が出てこそ成り立つ「企業」としては、

「理想論」だけを唱えては居られず

「数字を上げなければ話にならない」、という日常の業務に迫っている現実もあるわけです。



「始めの一歩」を踏み出すにはなかなか勇気が要ると思う。そして「勇気」だけでは済まされない実情も。



・・・手厚さと 刑罰の責任 の バランス感覚は、本当に難しい問題です。




 ただ、私にとっては


「立ち直るきっかけになるような新しい環境を準備してあげること」
「希望を与えてあげること」


をポジティブに捉え直していく工夫が、新鮮でした。


「どうせダメ」とか「大きな問題だ・・」と抱え込むのではなく、

良い循環を作ろう!と発想の転換をするメンタリティー。王冠2



学びたいです。



取り組みの例はこちらです:

http://www.nationalgrid.com/youngoffender/index.asp

関心ある方には、担当連絡先をご紹介致します。