『ねぇ、終わってよかったの?』
君は未だに聞いてくるよね
僕は全然ダメだったけれど
答えはイエスと言わせてほしい

桜の木が緑に染まる季節に
青白いあなたがふわっと舞った
軽率な僕は思わず近付いて
…多分答えはもう出ていた。

順番なんて誰が決めたんだろう
あんな面倒で頑なな方法で
純粋な行為を汚すなんて。
恋はしたい事をした奴が勝ちだ。


きっと、まだ時間が足りなかった
太陽が傾いて茜色に染まる空を
手を繋いだ二人が見ている空気は
もう夏の匂いで溢れていたけれど

すべてを見せてくれる君の優しさに
僕はずっと溺れてたのかも知れない

口に出すことをためらったその一言は
海より深く、あなたを涙で染めていって
明日からの僕らはきっと赤い糸が解けて
違う景色を見ることを知っていたつもりだけど

今、僕を抜けてゆく真夏の夜の湿った風は
きっと君の優しさを選ばなかった後悔だ。