「たとえば僕が売れたら」 笹口騒音ハーモニカ

今日聞いていた曲の歌詞にこんな言葉があった。

「そう もしもの話 たとえば僕が売れたら」

 

ほんで、俺が売れたら何するかなーとずっと考えてた。 

、、、、、、。ないな。したいこと。

静かな田舎に家でも建てて暮らすか。そのくらいか?

ああ、でも近くにパチンコ屋はほしいところだな

それに、ラーメン屋。あといい車にでも乗っとくか。

好きな野球チームの年間シートもほしいな。

それに、ライブハウスも作ってどっかの国に井戸とか掘って

犬でも飼うか。あるなーしたいこと。

 

「THELOSER」~THEコウタ・バンド始める~#2

 

こうしてざっくりとバンドを始めることにした俺。

りゅーたとバンドを組むことになった俺。

早速、壁にぶち当たった。何から始めたらいいかわからなかった。

ただやるならボーカルと決めていた。りゅーたはベース。

ただコピーをやるつもりもそんな考えも一切なかった。

曲つくるかあ、ただどう作るか。

この時点でもうめんどくさくてやめようと思っていた。

 

その時、学生時代の友達「カケヒ」が大学でバンドを組んでることを知った。

カケヒに連絡を取ると近いうちにライブがあるとのこと。

「行くわ」

ライブ当日りゅーたを連れて一緒に見に行った。

ドアを開けると、薄暗くてタバコ臭い。

お気に入りのパチンコ屋のスロットコーナーと重なって気分が上がった。

 

前を見ると、ステージがありドラムがポツリと置いてあった。

この上で演奏するのか。心なしか隣にいたりゅーたも興奮しているように見えた。

カケヒは何組か後に登場するらしい。そうしてライブが始まって、俺は衝撃を受けた。

まさかのデスメタル、、、。あれカケヒ?

カケヒはどちらかと言うと犬顔。しかも小型犬寄りの。

性格も穏やか。強いて例えるならば、ポメラニアンのような奴。

記念すべき一組目。

ステージにいて、すんげえ声で叫んでるやつは、どうみても大型犬。攻撃的。強いて例えるなら土佐犬。

おれが勝手に想像していたカケヒの音楽は爽やかなジャパニーズロックだった。

そして、土佐犬の演奏が終わり、二組目のピットブルの演奏も終わった。

最初こそ衝撃を受けた俺だったが二組とも迫力があって圧倒された。

いよいよ三組目カケヒの出番となった。

演奏が始まって、もちろんカケヒもハードな曲を演奏し、見たことない表情で歌って演奏していた。

天然のパーマが伸びてモッサリとしたアフロのような髪だったが、むしろそれを含めてかっこよかった。

この時おれはバンドやろうと決めた。まだカケヒは演奏中。でも俺の耳にはもう何も聞こえなかった。

ライブハウスを出るとまだ外は明るかった。まるで映画を見た後のあの感覚。

いてもたっても居られなくなり、りゅーたとカラオケに行き、ブルーハーツや銀杏ボーイズを歌った。

 

こうして俺はバンドをやることを決めた。って話。