「今度は壁紙屋さん?」
それを言うなら、内装屋さんだろうがっ!
と突っ込む余裕はなかった。
スパイダーマンのように壁をよじ登り階段の壁紙を貼っていたから。
壁紙を貰ったので、汚れていた階段の壁紙を貼り替えてみたくなったのだ。
そもそも、『壁紙を貰う』と言うシチュエーションがおかしいかもしれないが、長くなるのでここは端折る。
材料があれば使いたくなるのが私なのだ。
実は、先週もトライした。
結果、断念した。
思ったより階段の壁紙はたくさん必要だった。
斜めになっているところは、豪快に 斜め切りしなければならないし、高さがあるので上の方まで採寸すると確かに長尺必要なのは、はじめから分かりそうな事だった。
数字に強いと豪語する私は、貰った壁紙の長さを考慮し半分くらいの所まで貼り替える予定だった。
「階段だし、汚れてるよりツートンでいいや」
と最初に、汚れた壁紙を破り剥がした。
空気抜きのヘラや、専用のり、のりを塗るローラーまで用意して丁寧に作業したつもりだったが、斜めの所、コーナー部分が多く、窓枠まであって、ずっと技術がいる作業だった。
おまけに壁紙が足りなくなってしまったのである。
二度としないと思ったのに壁紙を剥がしてしまったのでやるしかない。
今週、同じルートで壁紙を入手出来たので作業開始。
ところが、同じルートでも、よく見るとまた別の壁紙だった。
「す…スリートンでいっか…。いいか?」
自問しつつ、貼った。
せっかく先週貼り替えた場所も、スリートンが目立ちすぎるところは貼り替えた。
先週より、手際が良くなっていたが、素人は素人。
継ぎ目の目立つスリートン階段が完成。
「汚いよりは良いよね?」
「…」
「汚いよりはいいでしょ!?」
強引に 家族の首を縦に振らせた。
本当は、
餅は餅屋だと痛感している。
内装屋さん、やっぱり職人だわ。
スリートンの上の方、出来栄えの違いを実感。
ところで、夫が「今度は壁紙屋さん?」と言ったのには、理由がある。
先々週は、「板金屋さんやるの?」と聞かれたのだ。
車の傷補修をしていたから。
細かい耐水ペーパー、タッチペン、下塗り、上塗り、トップコートのスプレー、コンパウンドなど用意して結構念入りに補修していた。
マスキングテープと養生で頑張ってるところだったので、
「板金屋さんじゃなくて塗装屋さんでしょうが」
の突っ込みもなし。
乾燥を含め2週に渡って計8時間。
素人ながらまあまあの出来栄えにはなった。
しかし、素人は素人。
ぱっと見分からなくても触ってみれば 分かります。
やっぱり、これも職人技。
技術がいります、本当に。
好奇心には叶わないので、またやってみたい事があったら、意外と技術がいるなあと思いながら、下手くそ仕事をしてみてしまうのが私なんだろう。