お父ちゃんのしてきたことを
全部せんかったら幸せになれる
父がこういったのは
植物状態になるまえだった
父はアルコール依存症だった
わたしが子どもの頃
父の存在が疎ましくこの上なく恥じだった
何度となく酒を買いにいかされ
何度となく酒をすてた
酒を飲むと人格がかわり大声でどなり
近所中に悪態をつき
道ばたでねている父を兄や姉は
迎えに行っていた
酒がきれると
温厚で面白くて賢い人だった
私が中学生の頃
父は重度の依存症のため
何度も精神病院に入退院を繰り返していた
なんども精神病院に父の見舞いに行った
父はいわゆるお坊ちゃんで育ってきて
思い通りにならないと凹む
へこみ方が陰性・・・
今から思うとこれもアルコール依存症の
症状だったんだなと・・・鬱状態
中学生のわたしは
全く自分をコントロールする事の出来ない父と
関わりながら・・・あることを悟った
手をふるわせながら
酒を飲む父に
あんた・・・アホなん?と言った
自分でやめられへんの?
父はそれはそれは情けなく悲しみに満ちた表情で
うなずいた
私は瞼から大粒のなみだがぽとりと
ブラウスにおちてにじみ
ブラウスが透けた
その透けた後をじっと眺めながら
これはわたしの涙・・・
これがかわくまでに
父をこんな風にしている正体を
みつける・・・
自分でやめることのできない行動ってなんや
中学生のわたしは
この人をなんとか助けてあげたいと思った
ただできることしかできない
このひとはなにを求めて
酒におぼれたのか・・・
ひたすら本を読んだ
ひたすら今をいきた
ひたすら父を観察した
ひたすら父の読んでいた本を読んだ
・・・このひと・・・自分をいきてへん・・・
このひとを助けるには
あったかいスープや・・・
父は体をこわすまで酒をのむ
嘔吐物でそろそろ限界やとわかるようになった
その限界で父はかならず
野菜スープがのみたいという
きゃべつと人参を千切りにして
しおをひとつまみ
そのスープを痛めつけたからだに
いれていく
3日たつとおもゆをたべたいという
おもゆをつくる
すこしずつすこしずつお米の量をふやす
1週間で酒がきれる
体中に精気がもどる
何度も何度も見てきた
晩年父は酒を断つことができた
しかし長年の飲酒と過食と薬で
脳梗塞、脳血栓で
3年間植物状態だった
父は
お父ちゃんのしてきたことを
ずっと見てたお前は
お父ちゃんのしてきたことを
せんかったらしあわせになれると言った
あほや
こんな人体実験いらんかったんちゃうん・・・
でもありがとう
おかげで今しあわせや
主人はお酒が飲めない人です
私の毎日の食事に感謝してくれます
父の遺言大事にしてます
野菜は人をつくり癒すと私はおもいます
きょうのお弁当です~~![]()
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おとうちゃん~~あの世でがんばってるか~![]()
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わたし今日も元気にご飯作ってるで~~
まるりんもな~お肌つるつるで
毎日元気にわろとるよ~~
お父ちゃんもがんばりや~~![]()
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ではみなさん。午後も御安全に~~![]()
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