鬼滅の刃がついに完結を迎えて連載が終了した。
これほどの人気絶頂を保ちながら週刊少年ジャンプを
連載終了するのも異例ではないか、という誰しもが想い
を抱くだろうことを見越してか、
文春でもこの件について記事が掲載されていた。
>>「鬼滅の刃」 “女性作者”の素顔と“まもなく連載終了”の事情
作者である吾峠呼世晴は福岡出身の女性作家であり、
鬼滅の刃がヒットして上京して執筆活動をしていたとある。
文春によれば家庭の事情によりこれ以上の東京での生活
ができないことが連載終了の要因と、ジャンプ関係者から
の証言を載せている。
個人的に、週刊少年ジャンプは人気筆頭のマンガ(家)には
とにかく無理にでも連載を継続させ稼がせるというスタンス
を感じており、共感できなかった。
しかし今回はマンガ作家側の都合とは言え、人気の絶頂時
に有終の美を飾られたことは、作品を心から愛している読者
には特によい想い出を残してもらえる有難さを感じるはずだ。
今後も鬼殺隊の炎柱・煉獄杏寿郎が主人公となる「煉獄外伝」
がスピンオフで始動するようなので、こちらも楽しみである。
今秋に公開予定の映画「無限列車編」で活躍するキャラクター
で、このスピンオフ・マンガとの相乗効果により連載後とはいえ
人気の高さもしばらくは高止まりしそうだ。
さて、前置きが長くなってしまったが本題に入ろう。
「鬼滅の刃」は、人の姿をした”鬼”に母と弟・妹たちを殺され、
生き残りつつも鬼に傷を負わされたことで鬼化したただ一人
の妹・禰豆子を必死に守りながら、彼女を"ヒト"に戻すべく
私設の鬼狩り組織である鬼殺隊へ入隊し、"鬼"の親玉である
鬼舞辻無惨を滅ぼす旅に出る竈門炭治郎の活躍を描く。
このようなストーリーの骨格自体に新しさがあるということでは
なく、また旅や鬼との闘いの途中で出会い、運命を共にする
鬼殺隊の仲間や柱(リーダー)たち、日輪刀を鍛える刀工たち
の存在やその交流もまた、他の作品に見られるものだ。
それらは少年マンガにはある種の黄金律とも言えるものであり
主人公の成長を描くためには欠かせない要素とも言える。
しかし「鬼滅の刃」にはこれまでの少年マンガではあまりない
展開が見られるのだが、それが”鬼の人物像”にある。
近年の少年マンガにおいても勧善懲悪モノの作品では必ずと
言ってよいほど、敵側の人物描写が軽薄かつ短絡的な目的
や感情によって主人公側と対立する構図が多い。
そのため、敵側のキャラクターや人物の過去やその存在背景
自体が読者に向けて殆ど語られずにストーリーが進む。
ところがこの「鬼滅の刃」ではその敵側である鬼の”人物像”が
しっかりと描かれているのだ。それも殆どは主人公たちとの
死闘の中で、鬼が自分の過去と向き合う場面を回想する形で
表現しているのだ。
彼らにも鬼へ生まれ変わる事情がそれぞれ
にあり、それが誰しもニュースなどで見聞きしたような不幸体験
を模しているので、素直に感情移入しやすい。
その不幸な過去を背負って、その過去を振り切るための手段
として選んだ結果が”鬼という存在に生まれ変わる”ということ
であり、彼らにも相応の同情を傾ける余地がそこにあるのだ。
こうした対立軸は単純な利害(金銭欲、支配欲など)を中心とした
ものなどよりも、人情が絡むことであるかに複雑性が増すし、
幅広い読者層の心に直接的に共感を訴求する力が強い。
だからこそ、芸能人まで含めた多様な読者を獲得する結果を
もたらしたし、アニメからの流入者を急増させた要因ではない
だろうか。
アニメ映像化することで声や音がキャラクターたちの表情や
場面の臨場感より深く複雑化させ、それを観るものを感情移入
させる効果がマンガという媒体よりも飛躍的に高まったはずだ。
しかしその感情移入効果は当然、原作マンガが備えていないと
実現しないことだ。”鬼の人物像”をしっかりと描いたからこそ、
人間と鬼との生存を賭けた対立性が明確になり、「鬼滅の刃」と
いう作品が核として持つ「生きることの尊さと難しさ」が際立った
というのが私見としての結びである。
オリジナルドラマまで、豊富な作品なら。
了
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