今はあまり使われる事がなくなった日本古来の大工道具の一つ「ちょうな」



元来は打ち割り製材しかできない時代に使われていた道具で、似たような構造のものは古代エジプトの壁画にもあるように、人類が生み出した文明の影で、その成長を支えてきた道具の一つ。
エジプトのピラミッド建設も、木材の加工ができなければ完成する事がなかったといっても過言ではない訳で。

日本では相次ぐ戦乱で、その度に寺社、宮殿などの建て替えが行われ、節のない良質な木材が枯渇していった訳で。
節があると、打ち割り製材はものすごくやりにくいものになるため。割れないんだよね。
そんな頃、大陸から縦挽きの鋸が日本にやってきて、飛躍的に製材が楽になった。
鎌倉時代の頃と言われてる。
硬くて使えなかったケヤキなども製材ができるようになった。
もっとも、良質なヒノキがなくなって、ケヤキを使わざるをえない状況にあった事もあるのだろう。
「日光東照宮は花魁のかんざし」だと批判されるのは、ケヤキを使っているから。
でも、あの当時、そんな良質なヒノキを確保できたかといえば、家康の力を持ってしても不可能だったと思う。

そんな話はちょっと置いといて。

一般建築では使われる事がなくなった「ちょうな」。
これから始めるセルフビルドスクールでは積極的に使いたいと思う。
真っ直ぐな木ではなく、あえて曲がりくねった、あるいは二股に枝分かれしたような木も構造材に使う事ができるし、とても個性的な家造りができる。
そのためには、ちょうなのような道具は必須になってくる。
製材所で挽けないから。

効率を考えれば真っ直ぐな木を使ったほうが遙かに早い。当たり前の事。
それが故に個性まで犠牲にするよりは・・・という訳で。
おそろしく手間のかかる話ではあるけれど、個性を大事にしたいから。



建築ではあまり使われなくなった道具だとしても、活用の方法はいくつもあると思う。
木工、家具作りの場面でも。




粗っぽい表情だけど、表面はツルツル。すごくいい肌触りに仕上がる。

こんな道具、絶対に残して行きたい。