人間グーグルたまりdiary

高校生が、みんなで夜通し80キロという距離を歩く「歩行祭」。
ただただ、それだけの話。

それだけのことなのに、彼らにとってはとても大切な行事で
読んでいるこちらも、思わず感情移入してしまうから不思議。

主人公の甲田貴子は、同じクラスの西脇融に対してある“賭け”をしていた。
私は最初、それはきっと片思いか何かの恋だと思っていて
てっきり青春小説かと思っていたら、全然違った。

実は彼らは異母兄弟。そして今は互いに母子家庭。
偶然同じ高校に入り、同じクラスになってしまった。
お互いにそれを知っていることもあり、言葉を交わしたこともない。
血が繋がっているが故のわだかまり。
でも、歩行祭が進むにつれてゆっくりとそれが溶けていく様子は、
とっても清々しくて、温かった。

家族とか、血の繋がりとか、普段まったく考えないけど
読んでいるうちに、父親のことを久しぶりに考えた。
父親の存在は、私の中でびっくりするくらい欠落しているんだけど
純粋に、今どこで何してるんだろうって思った(笑)