一昨日、衆院選が行われました。

投票率はわずか52.66%、戦後最低の数字でした。

数学は苦手ですが、民意が反映される投票率ではないということくらいは私にも分かります。


 昨今は、健康ブームです。

 「1日5分で健康になれる!」「○○を食べて健康になる!」などお手軽な内容の本がたくさん出ています。サプリメントを何種類も飲んだり、何千円もするケアを月に何度も受けたり、健康にかけるお金は年々増加しています。一方、健康に関して深刻な問題に直面していて、サポートが必要なのにも関わらず十分なケアがされていない人もいます。そして、その人たちの割合はけして低いものではありません。

 

  現代の日本では、子どもの貧困が問題になってきています。大学進学が当たり前になっている一方で、経済的な理由から十分な教育を受けられない子供が大勢います。この子たちが、自分の健康について考え、行動を起こせるでしょうか?
 年々、非正規で働く人が増え、経済的に厳しい上に、精神面でも厳しい状況に追いやられている若者が増えてきています。この人たちが、栄養を考えて何品目も食材を使って食事をとることは容易なことでしょうか?
 経済的な理由から結婚できない人や子供を諦めざる負えない人も増えています。彼らの社会からの孤立をどう防いだらいいのでしょうか?
 中小企業はまずます厳しくなり、中高年のリストラは歯止めがきかず、若者の失業率は上がる一方です。毎年3万にもの自殺者が出るのは個人の問題でしょうか?
 高齢化は進んでいるにもかかわらず、介護の現場で働く人たちの賃金や地位は全く上がりません。はたして、20年後、充分な医療、介護を受けることは可能なのでしょうか?
 自宅介護のために離職した人は、毎日5分の体操で健康になれるのでしょうか?

 今、お手軽な健康本を買っている人たちも、実はいつ足を踏み外してこの立場から落ちてしまわないか、心の中は不安でいっぱいです。「いや、私は違う!」とどれだけの人が心から言えるでしょうか?

 

 こんな状態で、心と体の健康はあるのでしょうか?


 必要な人のところに、必要なケアがされないということを黙殺したり、

将来の不安から健康に高いお金を払う一方で、

その根源にある政治には全く興味がないというのは、とてもバランスが悪い気がするのです。私たちに必要なのは、優れた医療や健康法だけでなく、それらを受けられる仕組みや、継続的に実践できる環境です。


 健康を考えるうえで、教育、福祉、経済、環境、・・・切っても切り離せません。そのシステムを作り運営している政治は健康の土台なのです。健康を保つには政治は不可欠なのです。私たちの生きている社会が健全かどうか?健全でないのならどうしたらいいのか?体や心の健康を考える上では、社会についても考え行動することが大切なのだと思っています。大きな意味で、「選挙に投票にいく」ということも健康法の一つだと思っています。

 健康に携わる仕事をする者として、政治にも関心をもって、自分のクライアントさんの健康のベースまで考える人が増えてくると、この閉塞した社会が変わってくのではないかと思っています。少なくとも、私はそういうセラピスト、トレーナーになりたいと思っています。



  (筆: ましのまりこ)