友達だと思っていた人が、自分が困っているときに助けてくれなかった時、電話でいろいろ相談しても、きちんと聴いてくれなくて、短く切られた時、自分が思っていることをしてくれないと裏切られたように思う人がいます。そこで、「もう友達ではない」と怒って関係を断ち切ることで友達がだんだん少なくなってしまう人がいます。
思うような答えが返ってこない時に、すぐに、自分は嫌われていると考えてしまう人がいます。もしかしたら、その人を傷つけていたのかもしれないと不安になる人がいます。ちょっとしたしぐさに対して、嫌われていると直感的に判断する人がいます。ひどくなると、誰かがささやいているのを見ると悪口を言われている気がします。
このような人は、自動思考が動いているからなのです。条件反射のように、さまざまな行動に対して、「自分は嫌われている」という直観的判断が浮かんでくるのです。このように、自動的に反射的に自然浮かんでくる考えを「自動思考」と言います。たぶん、何かの強烈な状況で、このような体験をしたのかもしれません。その原因を掘り下げるのは、「精神分析」になります。認知行動療法では、そこまではやりません。この条件反射を切り替えるのです。
「助けてくれなかった」「返事をくれなかった」という事実を「自分が嫌われているからだ」と認知しているのを少し切り替える作業をします。ほかの理由を考えます。
「声が小さくて聞こえなかった」「忙しくて聞いていなかった」「聴力が落ちている」「ほかに心配事があってそれどころではない」「特別なこと、例えば恋人のことを考えていた」このようにいろいろなほかの認知の仕方を並べてみます。そして、その中から、どれか一つを選んで自分に言い聞かせるのです。
グループの中で、いろいろな人がこれらの意見を言って、その中から気に入ったものを選ぶというグループワークでやることもあります。いずれにせよ、自分の中に起きてくる自動思考を切り替える練習をするのです。友人以外の人間関係、家族や会社での人間関係にも使えると思います。これが認知行動療法的解決です。
次回は、サイコドラマではどうするかやってみましょう。