キックボクシングや、ボクシング、総合格闘技といった競技は、体重によって階級別で行われています。私の行っているキックボクシングも、フライ級(~50.8kg)、スーパーフライ級(~52.16kg)、バンタム級(~53.52kg)、スーパーバンタム級(~55.34kg)、フェザー級(~57.15kg)………ヘビー級(90.72kg~)と多くの階級に分かれています。これらの階級制競技につきものなのが、減量です。
減量の幅は選手によって異なりますが、通常体重よりも、約1か月で5kg前後を落とす人が多いようです。私の場合は、約1か月間で約7kgを落とします。まずは食事制限とトレーニングで脂肪を落としますが、それで落ちる体重は3kgぐらいです。残りの4kgは、計量の2日前くらいから、サウナスーツを着て走ったり、サウナに入ったりして水分で落とします。私の場合はスーパーフライ級なので、約56kg→約52kgを水分で落とすことになります。
ここで問題になるのが、脱水症状です。体重減少が1~2%だと軽度の脱水症、体重減少が3~9%になると中度の脱水症で、10%以上になると高度の脱水症です。私の場合は約7%の体重減少で、計算上は中度の脱水症ということになります。中度の脱水症の場合、けんたい感や頭痛、嘔吐、めまい、血圧や臓器の血流低下といった症状が出ると言われています。
しかしながら、私は脱水症状で倒れたことは一度もなく、軽量の翌日には試合を行います。なぜこのようなことが可能なのでしょうか?それは、計量を終えれば食べられるという希望と、翌日に試合があるというモチベーションがあるからだと考えています。何も目標がない状態で同じような減量を行ったら、おそらく自分は倒れてしまうと思います。「心・技・体」という言葉が格闘技ではよく使われるように、スポーツと心は深く結びついています。
(筆:松崎公則)