『弱者の居場所がない社会 貧困・格差と社会的包摂』
阿部 彩 講談社現代新書
「弱者」というフレーズが入っていると、
ついつい手に取ってしまいます。
私の関心のメインは障がい者ですが、この本のメインは「貧困」です。
ホームレスの方の話が多くありました。
著書は「子どもの貧困」で有名な方ですが、
恥ずかしながら未チェックです・・・![]()
これからチェックしようと思います。
貧困に関する問題、ホームレスの実情について詳しい知識は全くありませんでした。
全体の語調が断定口調なので、
若干読みにくいというか親しみにくい印象を与えますが、
内容として難しいというところはほとんどありません。
質的調査をメインに行う私にとって、
所得格差と殺人率などの統計データには若干疑問がありますが、
実感としてもあるという著書の意見の方が大事かなと思います。
貧困が問題なのではなく、格差が問題であり、
格差が大きいと社会全体として富裕層にも影響があるという主張です。
格差が少ないということは、貧困も富裕層も存在しないってことでは?
と思ったりもしますが、
弱者の生きやすい社会が誰にとっても生きやすい社会なのであるという主張は私も同様なことを考えます。
また、「役割」と「承認」という点で、
働くことで人は社会から存在意義を認められ自分の役割が与えられる、
そして社会から承認を得ることができる
という点も同様の考えです。
「貧困」「ホームレス」を「障がい者」に置き換えても同様なことが主張できるかなと思います。
若干、まとめの部分に、今後の展望が期待感だけで、
具体的な方法がないのが残念でした。
著者なりのアイディアを示していただけれたら、もっと面白かったかもしれないとも思います。
しかし、「全国総中流」なんて言われてしまう日本の中、
貧困層への意識はかなり低いと思います。
障がい者に対する意識も、幼少期から接点が限られてしまっているため、
社会を考える際の社会成員の一員として考えられていないことがしばしばあります。
日本の社会の今後を考える際、
様々なところで問題を抱えている人たちがいることを意識することが大事だと思います。
貧困や障がい者だけでなく、外国籍、家庭内暴力、介護など、
社会で生きていく中で困難を感じる人はたくさん。
すべての人に、一人の人間が意識を向けることは難しいと思います。
でも、私は障がい者、阿部さんは貧困・ホームレス、Aさんは外国籍、BさんはDV・・・
と誰かが誰かのために自分の時間の一部を捧げて支えていけたら、
社会全体良くなっていくんじゃないかなと思います。
誰か一人の仕事ではなく、
一人一人のつながりで、大きな輪を作ることができるような社会ができれば。
このブログはいつの日か、その一躍を担えたらと思ってます☆
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