先日、谷崎潤一郎の『痴人の愛』を読み終えた。
簡単に要約すると
これまで真面目だったサラリーマンの譲治(28歳)が、カフェでウェイトレスをしていたナオミ(15歳)を自分好みの女性に育て上げ、妻にする。最初は勉学や音楽などの教養を身につけさせ、立派な女性として成長させることが目的であったが、次第に彼は成長するナオミの肉体に溺れていく。同時に彼女の周りには男が群がり、結婚しているにもかかわらず男遊びを繰り返す。それこそ肉体関係を結ぶまでの遊びっぷり。当然、彼は怒り、ナオミを家から追い出すまでに至るのだが、結局彼女の肉体を前にして彼女を許し、服従してしまう。
今回でこの作品を読むのは3回目。
1回目は、高校生の時。
変態すぎてウブな俺ついていけず笑。理解できず途中で読むのをやめる。
2回目は、大学2年の時。
なんて男心をうまく捉えた作品なんだと感心する。最後まで読み切る。以後、谷崎にハマる。
で、今回で3回目。
谷崎を卒論で扱うと決め、何作か谷崎作品に触れた後での再読。素直に感動する。こいつやっぱ天才だわ、と思う。
最近思うのだけれど、「幸せ」ってこの譲治みたいに欲に溺れてバカになるってことなんじゃないだろうか。
いや、さすがにこの作品は行き過ぎだけど、
例えば、
気持ち悪くなるくらいお腹いっぱいおいしいものを食べたり
夜更かししてまで漫画読んだり
お金無いのに友達と飲んだり、カラオケ行ったりする。
その時のいろんな欲に負けて、流れに身を任せる。
そんなバカになってる時こそ人って幸せなんじゃないかと思う。
ちなみに自分は今とても幸せだ。
というか、ずっと幸せだ。
22年生きて不幸せだと感じたことは1度もないくらいだ笑。
思い返すと、これまでずっと欲深く、いつも何かにバカだったと思う。
今は、
お金なんか全然ないのに旅行とか遊びの計画ばかり立てて、買い物もしたいし、おいしいものも食べたい…。
バカだとは思う。我慢して自己管理しろよって思う。
でも、バカで結構。
だって楽しいんだもん笑
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