http://eiga.com/news/20170119/14/
ロバート・デ・ニーロとメリル・ストリープと言えば『ディア・ハンター』と『恋に落ちて』。
この映画は昔とっても好きでよく見たものでした。
二人が共演した映画はその後も二本ほどあったそうですが、私はそれ以来見ていないので知りません。
ただ、これからもそれぞれが精力的に仕事を続け、魅力的な高齢者になり、良い作品に出続けて夢を与え続けてくれる事を信じていた一ファンにとって、ここに来ての各々の常軌を逸した言動には非常に驚かされ、ガッカリさせられたものでした。
これまでの作品から自分が勝手にイメージしていた彼等は、コツコツ仕事をし腕に磨きをかけ、職人気質とも言えるストイックな姿勢。
寡黙に仕事をこなす(と勝手に想像していました)その姿に子供の頃から憧れていたのですが・・。
トランプが登場して剥がれた彼等の化けの皮。
そのショックと共に気付いたのは、彼等もアメリカの1%の仲間であった事。
ハリウッドで長年良い位置を与えてもらう為には、何でもやってしまう節操の無さ。
本当に白けます。
夢を売る商売をしながら、洗脳の役目も担っていたという裏切りを知ってしまえば、もう二度と見たくなくなります。
家にある彼らのDVDまでも汚い物に感じてしまいます。
彼等の作品の中には今でも忘れられないいい作品があるというのに、こんな事で自らの手で華々しい経歴を闇に葬ってしまったんです。
なんて間抜けなんだ・・・と他人事ながら思います。
トランプに票を入れた国民の中には彼らのファンも多数いた事を知ってか知らずか、アホ面してトランプを殴ってやりたいなどとほざいていたデ・ニーロ。
このデ・ニーロを見ていたら『アナライズ・ミー』のマフィアの親分を演じていた彼が浮かんできました。
俳優ですからその体で臨んだのかもしれません。
そして『軽蔑は軽蔑を、暴力は暴力を招きます。権力者がその地位を弱いものいじめに使ったら、私たちは皆負けるでしょう 』と宣ったメリル・ストリープ。
こんな奢った台詞は自分がある意味権力者である事を自覚しているからこその言葉。
自分が発した言葉はそのままブーメランとして返ってくる事にいつ気付くのでしょう。
たとえ気付かなくとも、長年のファンの夢を打ち砕くという大罪を犯した代償はきっとこれから訪れるでしょう。
私一人ぐらい観客が減った所で、彼等にとってどーでもいいこと。
これからも彼等は益々図に乗って彼等の役目を自身を持って果たしていくのでしょう。
ただ、こういうニュースを知る前から、私はすでに(もう10年ぐらい前からでしょうか)アメリカの映画を観なくなったのです。
私が好きだったアメリカ映画は殆どが80年から60年代のものばかり。
愛も夢もない全面にメッセージ性が含まれるような映画が横行するようになってから自然に離れてしまったような気がします。