私は、跛行をひいている。
左右の足の長さが、5㌢以上10㌢未満違う。
 
赤ん坊の頃、股関節脱臼で治療を受けたが、
治りきらずに長年かけて骨頭が変形。
痛みに耐え兼ね、中学生のとき手術治療した。
しかし、
医師の目論みと骨の成長に差異があったらく、足(大腿骨)の長さが違ったまま、定着。
そして、障害者手帳も交付された。
 
足の長さが違っても、
日常生活が送れれば、それで良いと。
そう言い聞かされた気もする。
 
ま、確かにそうなのだけれど・・・。
 
 
 
当時のリハビリは、
自力で歩く練習をするだけだった。
固まった関節をほぐすことも、
何の指導もされた記憶がない。
(今なら術後間髪いれずにリハビリが始まると思われる)
 
だから、
衰えた筋肉が戻るまで数年かかったし、
関節の可動域は狭いまま。
それでも、歩けるようになったし、
走れるようにもなったので、
それでよいのだと思っていた。
 
歩き方を気にすることも、
矯正することもなく、
ただ、日常生活を送ることが目標で、
生活の質については、
誰も、私自身も考えてなかった。
 
 
 
時が経ち、
ある日、子どもと共に映り込んだビデオの映像を観て、
自分の歩き方に愕然とした。
 
こんなに傾いでいたなんて!
最初からこんなんだったっけ?
 
実際の体の傾きに比べると、
見えている景色は案外揺れていないので、
意識してなかったが。
そのまま見えてたら、歩く度に船酔いみたいになるかもしれない。
状態に合わせて、視覚と平衡感覚が補正されるように、何らかの力が働いているのだと思う。
 
 
 
不便だけどそれが普通な日常生活。
目標は確かに達成されたけれど。
今が不満なわけではないけれど。
 
今更ながら、
も少しキレイに、まっすぐ歩けたら✨
なんて、たまに思ってしまう。
 
当時、聞かれもしなかった、
望んではいけなかった、
私自身の、望み。
(わがままかな...?)