先日行った東京タワーの近くですが。

バレエのコンクールが開かれていまして、
観にいっていたのです。


駅からの道すがらも、出場されたと一目でわかるお嬢さん達とすれ違い、
ホールのドアを開けると、沢山のリーナの卵さんたちであふれていました。

今回は、丁度予選通過者の発表の時に遭遇しました。
階段の中ほど、拡声器で読み上げられる出場番号。
一生懸命プログラムにメモを取る方たち、
見上げるお団子頭の少女達、

小さなガッツポーズに、ほころぶ笑顔、
華奢な肩を落とし伏せ目がちに曇る横顔・・・。

様々な想いと、現実と、入り混じった
熱気を帯びた張り詰めた空間の中に、
息が詰まるような思いを感じながら、佇んでいました。






このコンクール、
昔、娘も一度だけ参加したことがあります。
結果は惨憺たるものでした。

それこそ完成された芸術作品のように
ほんの数分の舞台で、目を惹きつけ輝く人が沢山いました。

きっと24時間バレエ漬けでも厭わないほど、
本気で打ち込んできたであろう人たちと同じ土俵で競うには、
あまりにも娘は、実力も気持ちの持ち方も不足でした。

世界の違いを見せ付けられた娘のコンクール挑戦。
ただ、一曲を踊りきること、目標を持つことで、娘自身の成長は確実に感じられました。

あれからもう何年も経ちましたが、娘はバレエを続けています。
やっぱり好きなのでしょうね。

今は、コンクール挑戦を続けている弟(次男)の、
少々(かなり?)辛口な応援団です。

当の次男、メイク落しが下手くそで・・・
狸かパンダか?って顔で、飄々としています。

まさかこの子がこの会場に来るようになろうとは・・・。
思ってもみてなかったのが正直なところです。

本当に、先の事はわからない。

でも、舞台には魔物がいそうなのは、わかる気がします。
一度上がった人間を虜にしてしまう魔物が・・・。

虜になっている人間は・・・次男は・・・
これからどうしていくんだろう・・・・・。

舞台に立つ次男を見るのは、楽しみですが、
同時に胸が痛くなるんです。