~EC(ファルモルビシンとシクロフォスファミド)の副作用・私の場合~
・・・前回の記事の続き
点滴終わって、家に帰りお昼ご飯。
普通に食べれました。
そして、医師の勧めどおり、吐き気止めを早めに飲んで、
「さあ!準備はできた。」
どんな症状が出てくるのか、かなり不安ではあったんですが、
未知の症状に興味があって・・・というか、
頭のごく片隅にごくわずかですが、わくわくしてるらしい自分を自覚してました。
・・・・我ながら変な奴です・・・ね・・・・(-_-;)
午後3時のおやつの時間を前に、そのわくわく気分は前言撤回、後悔に変わりました。
一言で言うなら、
「胃や腸が石化した」
鼻から頭へ抜ける鈍痛と共に、吐き気が襲ってきました。
副作用の始まりでした。
・・・・・・☆・・・・・・☆・・・・・・☆・・・・・・☆・・・・・・☆・・・・・・・☆・・・・・・
EC療法、3週間ごとに4回コースを受けて
私の場合の主な症状を、記憶と記録を手繰ってまとめておきます。
時間が経つと、ありがたいことに、どんどん忘れていくので・・・。
全体の印象としては、
「『薬A』のもの凄く大変な症状を、かなり大量の『薬B』で無理やりガッツリ押さえ込んでいる」
という感じでした。
薬と薬の拮抗した戦いのなか、体はどうなっちゃうんでしょうね・・・・。
肝心の「癌」のことは、強烈な副作用を前に、すっぽり頭から抜け落ちてたかも。
1)尿が赤色になる
薬の真っ赤さを見たら、ある意味出て当然。
色が付くって事は、ちゃんと排出されているっということなので、あまりびっくりしなかった。
心配だったのは、強い薬が尿道とかを通って出てくるので、粘膜を痛めつけて膀胱炎になりやすいってこと。
尿の色が薄くなるまでの3日間位、何度か排尿時に痛みを感じた。
飲みたくないけど、ちゃんと水分を取って、頓服処方の抗生剤で対応。
昔、膀胱炎の経験があるので、このまま放置すると危ないかも~という段階で薬を飲んで大事にはならなかった。
2)発熱・頭痛
時々悪寒がしたり、顔だけ熱く感じたりすることはあったが、測っても平熱。
薬による熱は出ずにすんだ。
投与後2週間目頃の一番白血球がいなくなっている頃も、何とか乗り切り、感染症による発熱もなし。
一番怖くて、一番気を使ったけれど・・・。
何せ、巷では風邪やインフルエンザの季節。
活動的な子ども達は貰ってきてまあ当然だから、家の中でも危険がいっぱい~。
頭痛は、鼻から頭に抜けるような感じのツーンとする痛みが、最初の嘔気と共にやってきて、10日間位続いたけれど、痛み止めの薬は飲まずに何とか過ごせた。
3)吐き気・嘔吐、食欲の低下、下痢や便秘などの消化器症状
この消化器系の症状は私にとって結構辛かった。
吐き気止めの薬が処方されている約1週間、薬が効いて吐くことはなかったけれど、地道に続いた吐き気。
時には数時間洗面器抱えたままじっとしていたことも。
これは回数を重ねるごとに、少しずつ強くなって、4回目が一番辛かった気がする。
おかげで、食欲もものすごく抑えられたけれども、体重はちょっと(1~2㎏)しか減らなかった。
なぜ???
メタボな私は痩せるのを実はちょっと期待してたりしたのだけれど・・・・飢餓に強い体質なんですね私。
1週間を過ぎると吐き気はおさまり、食欲も回復してきた。
そして、元々便秘ではない私だが、しっかり便秘になった。
1回目投与のとき、腸を刺激するタイプの下剤を飲んでやっと3日目くらいに出たけれど、
腸が動きすぎて腹痛と嘔吐・冷や汗・ついでに下痢までフルコース。苦しかったな~。
2回目以降は、一応大丈夫だった。
4)倦怠感、疲労感
これもなかなかしんどかった・・・・。
投与後3日目くらいから、えもいわれぬ脱力感といか倦怠感がはじまり、1週間位引きずったかな。
動こう!と思えば動けるけれども、座ったとたん横になりたい衝動に駆られ、
横になったらもう起きたくない・・・という感じだった。
家事は一応休みながらゆっくりやった。夜の子どもの車送迎も何とか・・・。
子ども達もできるだけ自分でいけるものは頑張ってくれ、回数は減らしてくれた。
雨の日や、夜遅くなどどうしてものときは、這うような気持ちで行った。
ただ、自分の運転が怖かった。
自分自身と周囲の空間が隔たっているような・・・「世界が遠い」感覚が付きまとっていたので。
より慎重に運転したけれど、道を間違えたりした。
目的地へ行くのにいつも左折している場所、ウインカーも無意識に左へ出してるのに、交差点の直前で「まっすぐ行くほうが正解」って頭の中で思ってしまってあわてて直進・・・少し走って「違う!」って気づいて戻ったり。
頭の脳細胞がたくさん死滅しているみたいな気がした・・・・。
これ以上ボケたらどうしよう・・・と、正直思っていたくらい。
5)脱毛
はい、抜けました。もう天晴れ・・・って、感じ。
1回目投与後1週間目くらいから、「頭の皮」が痛くなり、2週間目には手ぐしを入れるたびに面白いように抜け、3週間目くらいにはほぼ抜け終わった。
ただし、ホルモンの影響の違いらしいが、ヘアバンドのラインは微妙に残った。
剃るかどうしようか迷ったけれど、とりあえずカツラをとめたかったのでそのままにした。
(次のタキソテールで、トドメの脱毛、きれいになくなったけど・・・)
心の準備とか、できる準備は着々とやっておいたのもあって、私的には精神的ダメージは無かった感じ。
蛇足ながら・・・料理の中にたまに毛髪が入ってると、子どもからチェック受けるんだけど、
今回は「母の髪の毛じゃない」ってことが明らか状態で・・・
困惑している様をちょっとからかう悪母が出現(^_^;)
6)そのほか
これは、白血球が少なくなって抵抗力が落ちたためだと思うが、昔に治療した歯が痛み出し、
どうにも辛くなって歯医者さんに臨時で駆け込んだ。
化学療法開始前に、虫歯の治療をしておくように言われ、継続して治療中だったのだけれど、
全然別の歯がだめになってしまった。
7)白血球・・・目に見えない戦い
これの数値如何で、3週間目ごとの治療予定のたび、受けられるかどうか、採血・判断される。
白血球の値は許容値内で維持できたので、きっちり予定通りに治療を続けることができた。
私は、普段運動も苦手だし、健康に良いことあんまりしていない。
健康に悪いこともしてないけど・・・ね。
だから、体調絶好調で飛ばすことはできないかわり、低空飛行だけれどなんとなく元気~でいるタイプ。
意外に頑丈だった「骨髄」に感謝。
・・・・・・☆・・・・・・☆・・・・・・☆・・・・・・☆・・・・・・☆・・・・・・☆・・・・・・
最初の話では、2回目以降はどんな症状が出るかわかってきているから楽に感じる人が多い・・・と聞いていたんですが、私にとっては回数多いほど辛くなった気がします。
回数を重ねるごとに、薬も体の中に蓄積していっている・・・というのをかみ締めました。
仕事を続けながら治療を受けている方もたくさんいらっしゃると聞きました。
私は家事と夫の仕事の裏方事務仕事だけで、いっぱいいっぱいでした。
特に食事・・・
吐き気があろうと何だろうと、待ってくれないのが家族の食欲。
朝のお弁当作りに始まり、夕食は塾や習い事などそれぞれの時間時応じて5時~11時過ぎ、
片付かない食卓を横目で見ながら、ソファに横になって気づいたら朝って日もありましたっけ。
それでも・・・
治療に専念できる環境を与えてくれた夫に感謝してます。
いろいろ手伝ったり付き添ったりしてくれた子ども達にも、
働きの悪い駄嫁を文句ひとつ言わず見守ってくれた義母にも、
家族のみんなに感謝。
また・・・学校関係の行事や会合で、毎週のように出かけざるを得ず・・・
行った先でどうにも調子が悪くなり、立っているだけでやっとなときも・・・
察して、気遣ってくれた友人達にも感謝です。
そして、最後までこの長い記事にお付き合いくださった方に・・・お疲れ様でした。
そして読んでくださってありがとうございました。
~化学療法、後半戦につづきます。
・・・前回の記事の続き
点滴終わって、家に帰りお昼ご飯。
普通に食べれました。
そして、医師の勧めどおり、吐き気止めを早めに飲んで、
「さあ!準備はできた。」
どんな症状が出てくるのか、かなり不安ではあったんですが、
未知の症状に興味があって・・・というか、
頭のごく片隅にごくわずかですが、わくわくしてるらしい自分を自覚してました。
・・・・我ながら変な奴です・・・ね・・・・(-_-;)
午後3時のおやつの時間を前に、そのわくわく気分は前言撤回、後悔に変わりました。
一言で言うなら、
「胃や腸が石化した」
鼻から頭へ抜ける鈍痛と共に、吐き気が襲ってきました。
副作用の始まりでした。
・・・・・・☆・・・・・・☆・・・・・・☆・・・・・・☆・・・・・・☆・・・・・・・☆・・・・・・
EC療法、3週間ごとに4回コースを受けて
私の場合の主な症状を、記憶と記録を手繰ってまとめておきます。
時間が経つと、ありがたいことに、どんどん忘れていくので・・・。
全体の印象としては、
「『薬A』のもの凄く大変な症状を、かなり大量の『薬B』で無理やりガッツリ押さえ込んでいる」
という感じでした。
薬と薬の拮抗した戦いのなか、体はどうなっちゃうんでしょうね・・・・。
肝心の「癌」のことは、強烈な副作用を前に、すっぽり頭から抜け落ちてたかも。
1)尿が赤色になる
薬の真っ赤さを見たら、ある意味出て当然。
色が付くって事は、ちゃんと排出されているっということなので、あまりびっくりしなかった。
心配だったのは、強い薬が尿道とかを通って出てくるので、粘膜を痛めつけて膀胱炎になりやすいってこと。
尿の色が薄くなるまでの3日間位、何度か排尿時に痛みを感じた。
飲みたくないけど、ちゃんと水分を取って、頓服処方の抗生剤で対応。
昔、膀胱炎の経験があるので、このまま放置すると危ないかも~という段階で薬を飲んで大事にはならなかった。
2)発熱・頭痛
時々悪寒がしたり、顔だけ熱く感じたりすることはあったが、測っても平熱。
薬による熱は出ずにすんだ。
投与後2週間目頃の一番白血球がいなくなっている頃も、何とか乗り切り、感染症による発熱もなし。
一番怖くて、一番気を使ったけれど・・・。
何せ、巷では風邪やインフルエンザの季節。
活動的な子ども達は貰ってきてまあ当然だから、家の中でも危険がいっぱい~。
頭痛は、鼻から頭に抜けるような感じのツーンとする痛みが、最初の嘔気と共にやってきて、10日間位続いたけれど、痛み止めの薬は飲まずに何とか過ごせた。
3)吐き気・嘔吐、食欲の低下、下痢や便秘などの消化器症状
この消化器系の症状は私にとって結構辛かった。
吐き気止めの薬が処方されている約1週間、薬が効いて吐くことはなかったけれど、地道に続いた吐き気。
時には数時間洗面器抱えたままじっとしていたことも。
これは回数を重ねるごとに、少しずつ強くなって、4回目が一番辛かった気がする。
おかげで、食欲もものすごく抑えられたけれども、体重はちょっと(1~2㎏)しか減らなかった。
なぜ???
メタボな私は痩せるのを実はちょっと期待してたりしたのだけれど・・・・飢餓に強い体質なんですね私。
1週間を過ぎると吐き気はおさまり、食欲も回復してきた。
そして、元々便秘ではない私だが、しっかり便秘になった。
1回目投与のとき、腸を刺激するタイプの下剤を飲んでやっと3日目くらいに出たけれど、
腸が動きすぎて腹痛と嘔吐・冷や汗・ついでに下痢までフルコース。苦しかったな~。
2回目以降は、一応大丈夫だった。
4)倦怠感、疲労感
これもなかなかしんどかった・・・・。
投与後3日目くらいから、えもいわれぬ脱力感といか倦怠感がはじまり、1週間位引きずったかな。
動こう!と思えば動けるけれども、座ったとたん横になりたい衝動に駆られ、
横になったらもう起きたくない・・・という感じだった。
家事は一応休みながらゆっくりやった。夜の子どもの車送迎も何とか・・・。
子ども達もできるだけ自分でいけるものは頑張ってくれ、回数は減らしてくれた。
雨の日や、夜遅くなどどうしてものときは、這うような気持ちで行った。
ただ、自分の運転が怖かった。
自分自身と周囲の空間が隔たっているような・・・「世界が遠い」感覚が付きまとっていたので。
より慎重に運転したけれど、道を間違えたりした。
目的地へ行くのにいつも左折している場所、ウインカーも無意識に左へ出してるのに、交差点の直前で「まっすぐ行くほうが正解」って頭の中で思ってしまってあわてて直進・・・少し走って「違う!」って気づいて戻ったり。
頭の脳細胞がたくさん死滅しているみたいな気がした・・・・。
これ以上ボケたらどうしよう・・・と、正直思っていたくらい。
5)脱毛
はい、抜けました。もう天晴れ・・・って、感じ。
1回目投与後1週間目くらいから、「頭の皮」が痛くなり、2週間目には手ぐしを入れるたびに面白いように抜け、3週間目くらいにはほぼ抜け終わった。
ただし、ホルモンの影響の違いらしいが、ヘアバンドのラインは微妙に残った。
剃るかどうしようか迷ったけれど、とりあえずカツラをとめたかったのでそのままにした。
(次のタキソテールで、トドメの脱毛、きれいになくなったけど・・・)
心の準備とか、できる準備は着々とやっておいたのもあって、私的には精神的ダメージは無かった感じ。
蛇足ながら・・・料理の中にたまに毛髪が入ってると、子どもからチェック受けるんだけど、
今回は「母の髪の毛じゃない」ってことが明らか状態で・・・
困惑している様をちょっとからかう悪母が出現(^_^;)
6)そのほか
これは、白血球が少なくなって抵抗力が落ちたためだと思うが、昔に治療した歯が痛み出し、
どうにも辛くなって歯医者さんに臨時で駆け込んだ。
化学療法開始前に、虫歯の治療をしておくように言われ、継続して治療中だったのだけれど、
全然別の歯がだめになってしまった。
7)白血球・・・目に見えない戦い
これの数値如何で、3週間目ごとの治療予定のたび、受けられるかどうか、採血・判断される。
白血球の値は許容値内で維持できたので、きっちり予定通りに治療を続けることができた。
私は、普段運動も苦手だし、健康に良いことあんまりしていない。
健康に悪いこともしてないけど・・・ね。
だから、体調絶好調で飛ばすことはできないかわり、低空飛行だけれどなんとなく元気~でいるタイプ。
意外に頑丈だった「骨髄」に感謝。
・・・・・・☆・・・・・・☆・・・・・・☆・・・・・・☆・・・・・・☆・・・・・・☆・・・・・・
最初の話では、2回目以降はどんな症状が出るかわかってきているから楽に感じる人が多い・・・と聞いていたんですが、私にとっては回数多いほど辛くなった気がします。
回数を重ねるごとに、薬も体の中に蓄積していっている・・・というのをかみ締めました。
仕事を続けながら治療を受けている方もたくさんいらっしゃると聞きました。
私は家事と夫の仕事の裏方事務仕事だけで、いっぱいいっぱいでした。
特に食事・・・
吐き気があろうと何だろうと、待ってくれないのが家族の食欲。
朝のお弁当作りに始まり、夕食は塾や習い事などそれぞれの時間時応じて5時~11時過ぎ、
片付かない食卓を横目で見ながら、ソファに横になって気づいたら朝って日もありましたっけ。
それでも・・・
治療に専念できる環境を与えてくれた夫に感謝してます。
いろいろ手伝ったり付き添ったりしてくれた子ども達にも、
働きの悪い駄嫁を文句ひとつ言わず見守ってくれた義母にも、
家族のみんなに感謝。
また・・・学校関係の行事や会合で、毎週のように出かけざるを得ず・・・
行った先でどうにも調子が悪くなり、立っているだけでやっとなときも・・・
察して、気遣ってくれた友人達にも感謝です。
そして、最後までこの長い記事にお付き合いくださった方に・・・お疲れ様でした。
そして読んでくださってありがとうございました。
~化学療法、後半戦につづきます。