お店を出た私達はなんとなく無言でした。


お互いそれぞれに結婚をして子供がいて。。。

そう思うとこうして2人で歩いてるのでさえも罪なのかな・・

なんて考えていた。


今更そんなことを考えてもダメだよね。。。

すぐに頭を切り換えようとするけど、

なんだかもやもやとした気持ちが消えない。




せっかく逢えたんだよ!


自分に言い聞かせてみる。


お互い家庭があるから今度逢おうとしても

きっと簡単には逢えない。


住んでるところも遠すぎるし。



今日は神様が私にご褒美をくれたんだと思うことにしよう。

それがいい。





家事と子育ての毎日。

何も変わらない平穏な暮らし。

刺激とかそうゆう物とは無縁の私。。。

そんな私にご褒美???


なんだかご褒美頂けるほど頑張ってもいないような気もするが。。




昔むかしの忘れられなかった彼に一度だけ逢わせてくれてるんだよね。

今日だけいいよね。

奥さんでもなくママでもなく

あの時の私に戻って。


私は一人納得し、今日は楽しむことを決意した。






彼はタクシーを止めて私を手招きした。



おいでよ!



うん!




私達はタクシーに乗った。





彼は乗るとすぐに手を繋いできた。



私がハッとすると、彼はくすくすと突然笑い出した。




なによ~!



優子あの時と同じ顔してたよ!



あの時って?10年前に逢った時?



そう、あの時は寒かったな~

優子と手を繋ぎたいって思ってからだいぶ経ってやっと繋いだんだよ!

そしたら優子今みたいにびっくりして、俺の顔をじーっと見てさ。



そうだった?^^

でもあの時嬉しかったよ。



今は?^^



え?^^;

嬉しいよ。すごく。。。

今東山くんもあの時とおんなじ顔してた!



どんな?^^


意地悪そうな顔!


そっか~^^?


私はさっき考えてたことなどすっかり忘れていた。


彼の手から伝わる温もりとか感触にうっとりして

家の事など考える余裕はなかった。




タクシーには5分も乗ってなかった。



降りてみると私の泊まってるホテルが目の前に!



こっち。


彼が向かう先は私の泊まってるホテルの丁度向かい側。



ここ?

私こっちに泊まってるんだよ!



ほんとに?じゃあ、すぐに帰れるね。

遅くなっても大丈夫。



遅くなっても大丈夫ってなんだか恥ずかしい。。(/ω\)

部屋に着いた私達はもっともっと無言になりました。




何か飲む?


うん。



微妙な空気が流れていました。

彼は私にビールを持ってきてくれた。

そしてベットの脇に座っている私の横に座って

ビールを開けながら、


ねぇ、手紙。。。どうしてくれたの?



突然の質問にびっくりした。



どうしてかな?^^

連絡取ってみたくなったから。かな?

迷惑かなって思ったけど、どうしても連絡取りたくて手紙書いて

思い切って出しちゃった。


東山くんはどうして10年前私に電話くれたの?



あ~、そうだな。あれもかなりいきなりだったよな。

どうしてるか気になってたし逢いたいなって思ったからかな?

ご飯でもどう?って言ったら、いいよ~!って言われて

すごいほっとした記憶があるよ。



そうなんだ^^

でもあの時ほんとうれしかった。

まさか東山くんから電話があるなんて思わなかったからさ。

私にとって東山くんは特別なんよ。

結婚してるけど不意に思い出したりするし。。

今までつき合った人とかのこと思い出しても

逢ってみたいなって思わないのよ、どの人とも。

でも東山くんには逢ってみたいってなぜか思っちゃうんだよね。


手紙も会社に出しちゃうなんて、私すごいよね^^;

考えられないもん。我ながら。。



あまりの緊張でベラベラと喋りまくっていました。



今回も嬉しい?



。。もちろん!



また逢えたね。

俺たちってこうしていつまでもドキドキできる相手かもな。

俺にとっても優子は特別なんだよ。


彼の顔がゆっくり近づいてきて、私達はキスをした。

軽く触れただけなのに体中が真っ赤になってるような感じがした。