今日は、アメリカ本土(アイダホ州)を拠点とする米国アロマ協会(NAHA)のアロマセラピーコースの内容について、お話したいと思います
少し前に「どんなコースなのか知りたい!」というご質問をいただいたのです。アメリカ本土にある米国アロマ協会(NAHA)認定校の先生や米国アロマ協会(NAHA)のルールや規則を再度確認しながら、まとめてみました
アメリカ本土(アイダホ州)を拠点とする米国アロマ協会(NAHA)のアロマセラピーコースは大きく分けて3つあります。※その他に、フランチャイズ展開するためのTeacher's Training 教師養成コースもあります。
米国アロマ協会(NAHA)認定の”アロマセラピスト”になるには、米国アロマ協会(NAHA)認定校のアロマセラピーコースを修了することになります。3つのアロマセラピーコースは、レベル1から順に初級、レベル2(中級)、レベル3(上級)とレベル分けされています。
米国アロマ協会(NAHA)ウェブサイト
NAHA Certified Level 1 Aromatherapist
レベル1(50時間)
- アロマセラピーの歴史の紹介
- 最低20種類のエッセンシャルオイルのプロファイル
- 5 件以上のケーススタディ
- エッセンシャルオイルの品質
- 生産と抽出方法
- エッセンシャル オイルの基本的な生理学的効果: 吸収方法、嗅覚と大脳辺縁系の概要、皮膚、免疫系
- エッセンシャル オイルが身体的および感情的なレベルでどのように相互作用するか
- 特定のエッセンシャル オイルの禁忌を伴う基本的なエッセンシャル オイル化学
- 効果的なブレンドを作成/設計する方法
- 植物油やその他のキャリアベースなどの希釈剤
- 適用方法(吸入、拡散、局所、任意:内服)
- 安全性の問題
- 法律、倫理、プライバシーの問題 (NAHA 倫理規定のコピーを含む)
- 現役の医療専門家ではない学生には、認定機関からの解剖学および生理学1の修了証明書、または認定校から取得した同等のクラスを提出する追加条件があります。(解剖学と生理学のレベル 1 は、3 ~ 4 単位の大学の学部クラス。心血管系、リンパ系、免疫系、泌尿器系、消化器系。多くの大学で、教室やオンラインでこのクラスを提供しています。)
NAHA認定プロフェッショナルアロマセラピスト
レベル2(200時間)
- 歴史と現代の発展
- 最低40種類のエッセンシャルオイルのプロファイル
- 最低 10 件のケーススタディ
- エッセンシャルオイルの品質
- 生産と抽出方法
- 植物学の基礎(特に分類学)
- 有機化学
- 総合的かつ専門的な枠組みの中でのエッセンシャル オイルの特性
- ブレンディング技術
- 植物油やその他のキャリアベースなどの希釈剤
- 適用方法(吸入、拡散、局所、任意:内服)
- 安全性の問題
- コンサルテーションとクライアント教育プログラムの設計
- ビジネス開発の基本
- 法律、倫理、プライバシーの問題 (NAHA 倫理規定のコピーを含む)
- 5 ~ 10 ページの研究論文 (アロマセラピーのトピックに関するもの)
- 現役の医療専門家ではない学生には、認定機関から解剖学と生理学 2 を修了した証明、または 認定校から取得した同等のクラスを修了した証明を提出する追加条件があります。(解剖学と生理学のレベル 2 は、3 ~ 4 単位の大学の学部クラス。心血管系、リンパ系、免疫系、泌尿器系、消化器系。多くの大学で、教室やオンラインでこのクラスを提供しています。)
NAHA認定クリニカルアロマセラピスト
レベル3(300時間)
レベル 3 は、補完的な治療法を利用する診療所 (ホリスティック ヒーリング センター、統合医療クリニック、個人開業医など) でアロマセラピーを上手に実践するのに利用できる医療専門家のためのカリキュラムです。
- 最低 50 種類のエッセンシャル オイルのプロファイル
- 最低 20 件のケーススタディ
- 臨床的枠組みにおけるエッセンシャル オイルの特性
- エッセンシャル オイルの安全性と毒物学 (局所および内部)
- 脆弱な集団向けの安全ガイドラインクライアント/患者の摂取またはSOAPメモ
- 実施範囲
- 法律、倫理、プライバシーの問題 (NAHA 倫理規定のコピーを含む)
- コア要件が満たされている限り、インストラクターが選択した特定のトラックまたは強調事項でカリキュラムを開発できます (例: 子供、高齢者、女性の健康、植物アロマセラピー、皮膚科、鍼治療、アニマル アロマセラピー、臨床の調合)卒業生は、経歴や履歴書で資格を正確に宣言し、職務範囲外の行動を避ける必要があります。
- レベル 3 の選択科目および継続教育クラスでは、インストラクターが選択した特定の関心分野をカバーする場合があります。
- 現役の臨床医ではない学生には、認定機関からの高度な病態生理学の修了証明、または認定校から取得した同等のクラスを受講する追加条件があります(高度な病態生理学Advanced Pathophysiology は、4 単位の大学院レベルのクラス。)内分泌系、神経系、泌尿器系、消化器系。多くの大学や単科大学では、教室やオンラインでこのコースを提供しています。
私が認定校を探していた時にリサーチしたコース料金の相場は、だいたいレベル1が$300〜500、レベル2も$300〜500、レベル3は、もう少し(といっても数百ドル程度)値段を上げて設定されている感じです。
それぞれのレベルでは、学習時間というのが決められています(レベル1は50時間、レベル2は200時間(レベル1含む)、レベル3は300時間(レベル2含む))。そして、認定校は、その規定時間を短縮してコースを修了することは、米国アロマ協会(NAHA)のルールでできません。また、短期間で修了することも実質できないカリキュラムになっています。アメリカ本土の学校では、規定時間以上の時間を(レベル1を75時間とか)長く設定して教えてくれる認定校も沢山あります
私が受けたコースも、その学習内容から、上記の規定時間を大幅に超えるようになっていました。ケーススタディは、規定より多かったです(レベル1で10件、レベル2で15件)。また、アロマブレンドを渡してから、3〜4週間、経過を見て完成させるので、レベル毎、最短1ヶ月はかかります。また、研究論文を書いたり、アロマセラピー関連の本を読んで、レポートを書く課題もあったので、本を読む時間やリサーチする時間が必要なので、時間がそれなりにかかりました。
私の場合、平日はお仕事をして、休日にアロマの勉強をしていたので、結構マイペースでした。先生に質問をしながら、じっくりゆっくり学べたので、私的にはちょうどよい学習時間&期間で満足でした
でも、米国アロマ協会(NAHA)の知らないところで、この規定時間を大幅に短縮して各コースを教え続けてしまっていたスクールがあると、聞きました。しかも、それに長い間、米国アロマ協会(NAHA)は、気づいていなかったという…。
また、上記のアロマセラピーコースを修了すると、認定校からそれぞれのレベルの修了証(サティフィケート)が授与されるのですが、米国アロマ協会(NAHA)に直接手続きをして、”アロマセラピスト”としてメンバーになることもできます。米国アロマ協会(NAHA)のメンバーシップの年会費は、レベル1が$75、レベル2が$125、レベル3が$150で、直接米国アロマ協会(NAHA)に支払います。※”アロマセラピスト”のメンバー手続きと、”認定校”手続きは別。
さらに、アロマセラピーコースを修了した人は、米国アロマ協会(NAHA)が承認した継続教育時間 (CE) を年間 10 時間、または 2 年ごとに 20 時間修了した証明書を提出し続ける必要があります。
※その後、一定期間、経験を積んで、米国アロマ協会(NAHA)の認定校になりたい場合は、米国アロマ協会(NAHA)に直接手続きをして、”認定校”になるための申請をし、認定されなければなりません。米国アロマ協会(NAHA)認定校のフランチャイズ校になる場合も各フランチャイズ校は、この”認定校”手続きを米国アロマ協会(NAHA)に直接しなければなりません。さらに、この”認定校”手続きと併せて、そこで働くアロマセラピストは、全員”アロマセラピスト”として米国アロマ協会(NAHA)のメンバーなることも必須です。※認定校やフランチャイズ校は、”アロマセラピスト”メンバ−シップと”認定校”の両方の年会費を支払うことになります
米国アロマ協会(NAHA)の認定校になるには
米国アロマ協会(NAHA)の認定校になる申請手続きは、米国アロマ協会(NAHA)に直接行います。※既に認定校になっているスクールのフランチャイズ校に新しくなる場合もこの”認定校”手続きを、米国アロマ協会(NAHA)に直接行わなくてはなりません。
米国アロマ協会(NAHA)認定校のアロマセラピーコースを修了し、その資格を使って、独自のアロマセラピーコース内容を米国アロマ協会(NAHA)のルールと規定に沿って作成し、アロマセラピストとして最低1年以上、そのコースを教えている勤務経験、アロマセラピストの履歴書、認定校を運営する会社の保険のコピー、米国アロマ協会(NAHA)認定アロマセラピストからの推薦状、それから広告媒体の照会(SNSやHP、ブログ、広告、名刺など)の提出など…まだまだたくさんあります。
あと、独自のアロマセラピーコース内容は、必ず自分で作ったオリジナルでないといけないですが、その辺りの審査を米国アロマ協会(NAHA)はかなり厳しくしている印象。他人のカリキュラムを使ったり、内容に含めたら、盗作と強く言っています。名前だけ変えて、同じ内容のコースを教えてしまっているスクールがいるようです
(ハワイの植物療法でも、先生たちの許可なく、独自のレメディやカリキュラムが使われたり、名前が使われたりしていることがあって、頻繁に話題になります)
また、米国アロマ協会(NAHA)の認定校になるには、最低でも米国アロマ協会(NAHA)認定アロマセラピーコース(レベル1&2)を修了していることが必須です。さらに、レベル3を教える認定校になるのには、上記「アロマセラピーコース レベル3」や米国アロマ協会(NAHA)のHPにある通り、医療専門家のためのコースになるので、条件がさらに増えます。
ちなみに、米国アロマ協会(NAHA)の認定校は、年会費$250を払います。(日本などアメリカ国外で認定校になると、年会費は$450)※プラス、そこで働く全員のアロマセラピストのメンバーシップ年会費も支払います。
さらに
日本語で教える米国アロマ協会(NAHA)認定校になるには
「私のような日本人が日本語で教える米国アロマ協会(NAHA)認定校になるには?」と、先生や米国アロマ協会(NAHA)に聞いたのですが、その場合、上記の”認定校”手続きや”アロマセラピスト”メンバー登録の条件に加え、認定校の提出書類を、全て日本語&英語両方で準備して、米国アロマ協会(NAHA)に直接提出することになり、しかもその翻訳者は、米国アロマ協会(NAHA)認定のアロマセラピストで、一定期間、申請で提出する独自に作ったコースを英語&日本語で実際に教えた経験があり、(日本語と英語の)バイリンガルでなくてはなりません
実はこの手続きに関しても、米国アロマ協会(NAHA)に申請せず、全く手続きをしない状態で、ずっと日本語でアロマセラピーコースを行っていた認定校があったそうです。その認定校が発行した生徒への認定証(サティフィケート)が英語で作られていたので、米国アロマ協会(NAHA)は、てっきり英語でコースが行われていて、まさか日本語で行われてるとは思っていなくて、昨年の夏過ぎ辺りに日本人からの問い合わせで初めて知ったというのです…
そして、日本語で教える場合も、米国アロマ協会(NAHA)の認定校の年会費$250がかかります。(日本などアメリカ国外で認定校になると、年会費は$450)
また、アメリカなど日本国外の認定校のフランチャイズ校を、日本で始める場合も、上記の英語&日本語の”認定校”手続きをすることになります。
米国アロマ協会(NAHA)の教師を養成するコースもあります。
Teacher's Training 教師養成コース
Teacher's Training 教師養成コースというのは、すでに認定校になっているスクールが、フランチャイズ展開をする際に、受講・修了するコースです。(米国アロマ協会(NAHA)が催行しています。)フランチャイズ校を増やしたい認定校の先生が、まず、このTeacher's Training 教師養成コースを受けます。そして、このコースを修了したら、そのスクール(認定校)は、フランチャイズ校を増やすため、米国アロマ協会(NAHA)認定の教師を養成することができるようになるのです。
通常、米国アロマ協会(NAHA)は、このTeacher's Training 教師養成コースを受けた受講者(認定校)から、そのスクール(認定校)が、今後フランチャイズ校を増やしていく意向があることを把握しているそうです。
米国アロマ協会(NAHA)のフランチャイズ展開をする手続きは、米国アロマ協会(NAHA)のルールに従う必要がありますが、手続きが細かいので、だいたいこの時点で、米国アロマ協会(NAHA)に相談するスクール(認定校)の先生が多いようです。
ただ、認定校の先生が、このTeacher's Training 教師養成コースを受けずに、または、米国アロマ協会(NAHA)へ相談や報告、申請をしないで、フランチャイズ展開をしてしまうと、米国アロマ協会(NAHA)は全く関知できないままになってしまいます。
このTeacher's Training 教師養成コースを受けずに、フランチャイズ展開をしていたスクールが実際にあったため、私が直接問い合わせた時に、米国アロマ協会(NAHA)は、「日本には今までも現在も、米国アロマ協会(NAHA)の”フランチャイズ校”も”認定校”もない!」と言っていたのです。でも、米国アロマ協会(NAHA)にフランチャイズ&認定校からの申請が全くなければ、フランチャイズ展開をしている認定校やフランチャイズ校を把握するのは、確かに難しいですね
米国アロマ協会(NAHA)認定校のフランチャイズ校になるには
すでに米国アロマ協会(NAHA)に認定されている認定校のフランチャイズ校になるのには、そのフランチャイズ校も、米国アロマ協会(NAHA)に直接、認定校の申請・手続きをして、”認定校”として認められなくてはなりません。手続きは、”認定校”手続きと全く同じですが、フランチャイズを展開する米国アロマ協会(NAHA)の認定校は、米国アロマ協会(NAHA)に知らせなくてはなりません。
そして、米国アロマ協会(NAHA)の認定校同様、フランチャイズ校もそれぞれ、年会費$250を払います。(日本などアメリカ国外でフランチャイズ校になると、年会費は$450)※プラス、そこで働くアロマセラピストのメンバーシップ年会費も支払います。
しかし、その申請・手続きを米国アロマ協会(NAHA)にしている日本のスクールの記録が今までなく、そのため、米国アロマ協会(NAHA)は、「日本には今までも現在も、米国アロマ協会(NAHA)の認定校はない。そもそもフランチャイズ展開してるのも知らない。」と言っていたわけです
以前、レベル1と2しか教える資格がないスクール(認定校)が、米国アロマ協会(NAHA)に知らせずにレベル3のコースを追加していて、米国アロマ協会(NAHA)が、全く知らなかったということもあったそうです。
確かに、確認してみると、米国アロマ協会(NAHA)の認定校リストの中に、レベル3を教えられる日本人の認定校はありません。(レベル1と2を英語で教えることができる日本人の認定校はあります。さらに、日本語で教えることができる認定校は1校も見当たりません。)※上記の通り、”アロマセラピスト”メンバーと”認定校”は別々の手続きです。
にもかかわらず、米国アロマ協会(NAHA)は、レベル1と2しか教える資格がないスクール(認定校)が、米国アロマ協会(NAHA)に知らせずに、レベル3のコースを追加していて、全く気づいていなかった期間が長いことあったようなのです。(私が米国アロマ協会(NAHA)にお問い合わせしたのが、昨年末ぐらい、他からのお問い合わせで状況を知った米国アロマ協会(NAHA)が、米国アロマ協会(NAHA)ハワイマネージャーをたてたのが、昨年秋くらいなので、本当に長い間…
そして、全ての状況を知った米国アロマ協会(NAHA)は、「日本語で教えられる認定校は一つもない。コースのレベルに関しても、米国アロマ協会(NAHA)の『認定校リスト』に書いてある通りだから。」と警戒するようになったのだそうです。※『認定校リスト』には、レベル1と2を英語で教えることができる日本人の認定校しかありません
そんな出来事があった後、米国アロマ協会(NAHA)に普通にお問い合わせをした私。まさにそんな出来事の直後で、警戒中の米国アロマ協会(NAHA)に、「どこの認定校通ってるの?」と聞かれ、「米国アロマ協会(NAHA)の認定校リストに書いてあるスクールです。」と答えると、「そのスクールの名前を聞いてるんだけど?」と、ちょっとなんだか切羽詰まったような様子だったので、私が通っている学校ってまずいのかな?と一瞬思っていたのです
後から、いろいろと耳にして「ああ…そういうことだったのか」と。でも…何より、何かあったのなら、「ちゃんとした対応がされていますように」と思っています。
米国アロマ協会(NAHA)のルールや規定をしっかり守っている認定校で、真面目に時間をかけて勉強した人たちもたくさんいるわけです。
私もその一人です。
なんだかとても心が痛いです。
もし、ネイティブハワイアンの人たちがこの状況を見たらなんて言うのかな。「みんな、Ho'oponopono ホ・オポノポノ(doing right 正しいことを)しなくちゃね」って、きっと言うと思います。
そして、ネイティブハワイアンの植物療法の先生の言葉を思い出します。
「私たちのご先祖様やハワイの神様たちは、風や音、植物、雨、光など自然のものに姿を変えて、いつも私たちを取り囲んで、見守っている。そこにALOHA アロハがちゃんとあるのか確認するように。だから私たちはいつもPono ポノ(being honest / doing right 正直に正しいこと)をしていなくちゃいけないね。」と。
私は、その先生の言葉が好きだし、本当にそうだなと思うので、その言葉の通り、どんな時も、どんな状態でも、いつもPono ポノで(being honest / doing right 正直に正しく)いたいし、見守ってくれているご先祖様や神様たちに、「ちゃんとここにはALOHA アロハがありますよ」って、自信を持って言いたい、言えるような自分でいたいと思っています。
話が逸れましたが…
私は、米国アロマ協会(NAHA)のアロマセラピーの勉強をとても楽しんでできているし、この先、時間ができたら、もっと他の認定校の先生のクラスも受けてみたいなと思っています。
エジプトのアロマセラピーとか、とても気になるけれど、今はハワイの植物療法で勉強したいことが山ほどあるので、アロマの勉強は引き続きマイペースでいきたいと思います