10/3の当ブログ記事「和歌山地裁ALS訴訟に思う」では、高齢障害者の介護保険におけるサービス支給量の不足の声に対して、「行政は障害福祉サービスでの補充を弾力的に行ってくれるのだろうか。経験則で言えば、介護保険がこれで十分としているものをプラスは出来ないと言うのが姿勢のように思えるのだが・・。」と疑問を投げかけさせて貰った。
この件に関して、平成19年3月28日付け厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部企画課長および障害福祉課長名通知「障害者自立支援法に基づく自立支援給付と介護保険制度との適用関係等について」(障企発第0328002号、障障発第0328002号)の関連部分をご紹介したい。
●障害福祉サービスの種類や利用者の状況に応じて当該サービスに相当する介護保険サービスを特定し、一律に当該介護保険サービスを優先的に利用するものとはしないこととする。
●したがって、市町村において、申請に係る障害福祉サービスの利用に関する具体的な内容(利用意向)を聴き取りにより把握した上で、申請者が必要としている支援内容を介護保険サービスにより受けることが可能か否かを適切に判断すること。
●以下のとおり、当該サービスの利用について介護保険法の規定による保険給付が受けられない場合には、その限りにおいて、介護給付費等を支給することが可能である。
ア 在宅の障害者で、申請に係る障害福祉サービスについて当該市町村において適当と認める支給量が、当該障害福祉サービスに相当する介護保険サービスに係る保険給付の居宅介護サービス費等区分支給限度基準額の制約から、介護保険のケアプラン上において介護保険サービスのみによって確保することができないものと認められる場合。
65歳以上の障害者の方やその支援に当たられる事業者の方にお尋ねしたい。
① あなたの街の行政窓口は「介護保険サービスを一律に優先」させはしていないだろうか。
② あなたの街の行政窓口は「利用意向を具体的に聞き取って」くれているだろうか。
③ あなたの街の行政窓口は「介護保険サービスのみで必要なサービス量が確保できない場合」に、障害福祉サービスでのサービスを支給してくれているだろうか。
和歌山地裁のALS訴訟で言えば、③介護保険でのサービス量が不足する場合に該当すると思われるが、訴訟に至るまで行政は頑なに障害福祉サービスでの補充給付を拒んだとすれば、この通知の趣旨にそぐわないと言わざるを得ない。そして、この和歌山地裁の決定についても未だに受け入れず抗告する姿勢には、大きな疑問を持つものである。
