うらみわびの【息抜き】
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旅のスタートは別れから
『奥の細道』を行く
最近では新型ウイルスのせいで思うように外出ができませんね。
そこで家でも気軽に遠出した気分を味わうことができないかと考えまして、今回の旅に至りました。
選んだのはかの紀行文の名作、松尾芭蕉の『奥の細道』。
東京を出てひたすら徒歩で日本中を旅しながら、歌をのこしていく、という芭蕉の晩年の大作です。
今回は芭蕉がかつて歩んだ道のりに思いを馳せつつ、日本が育んだ自然を堪能できたらな、と思っています。
使うのは書籍『奥の細道』とネット、主にグーグルマップとストリートビューを使いながら旅をしていきます。
松尾芭蕉とは
松尾芭蕉は現在の三重県、伊賀国の出身です。
成人してから江戸に向かい、歌人として活動していました。
旅をしながら歌を詠む、というスタイルで、日本中を巡りながら『野ざらし紀行』、『更科紀行』などの紀行文をのこしていきます。
『奥の細道』の旅に出たのは1689年といわれています。芭蕉が亡くなる5年前です。
『奥の細道』
芭蕉の作品の集大成ともいえる『奥の細道』は彼の魂の遺作ともいえるでしょう。
その心が「月日は百代の過客にして……」からはじまる、作中の「発端」という項にも描かれています。
当作は、芭蕉と弟子の河合曾良が共に旅をした紀行文。
江戸を出発し、東北、北陸を巡る旅です。
その距離は2400キロともいわれています。
旅での先々で芭蕉はその時の気持ちを歌にしたためています。
それにしても驚くべきは芭蕉の足の速さ。
この旅は5カ月ほどで終了するのですが、そのペースが尋常ではないらしい。
伊賀国の出身でもあることから、芭蕉忍者説なるものもあるとか。
旅立ち
江戸・東京を後にします。
まずは北上。
荒川を渡ります。
辛い別れ
千住といふ所にて船を上がれば、前途三千里の思ひ胸にふさがりて、幻の巷に離別の涙をそそぐ。行く春や 鳥啼き魚の 目は涙松尾芭蕉『おくのほそ道』 「旅立ち」
上野・谷中の花の梢、またいつかはと心細し。
松尾芭蕉『おくのほそ道』 「旅立ち」
もう一句
花の雲 鐘は上野か 浅草か
芭蕉の俳句を研究する高柳克弘さんは著書『芭蕉の一句』のなかで「『花の雲』は視覚によって、『鐘は上野か浅草か』は聴覚によって捉えた表現」と指摘。
つまり、句のなかで味わいが変化していく、ということですね。俳句の奥深さに気付かされる句でした。
ちなみに皆さんは春にお参りに行くなら上野派ですか浅草派ですか?
私は浅草で隅田川の桜を見たいな。
メトロで一本なので両方行っちゃうのもありですね!
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今日の一曲♪
『HPBtoU!』(2020)
(歌:NOW ON AIR 作詞:結城アイラ 作曲:伊藤賢)
本日、地球も1歳年をとりました。
そんな素敵な日にこれまで支えてくれたみんなに、そばにいてくれた人に、世界の誰かに、「ありがとう」を届けよう。
今気づいたのですが、作詞は結城アイラさんだったんですね。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
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