「はいどーも! 笑顔で登場したけど、内心は若干イラついている魔です!」

 

「怪です。えぇと、どうしてイラついてるの?」

 

「firefoxがホントにもう、ふざけてるから!

長々と途中まで書いてたら、突然クラッシュして、ブラウザが消えて強制終了になって! ブログ復元しますか?って聞かれたから、『はい』を押したら、何にも書いてないブログが出てきたから!

復元するならちゃんと復元しろよ! 『編集ページだけ開けば復元したことになりますよね』ってそうじゃねーよ!」

 

「はいはい、落ち着きなさい。お供え物のラムネあげるから」

 

「はぁ、はぁ……す、少し落ち着いた……」

 

「で、内容は何だったの?」

 

「新しい古代史ファンを獲得するにはどうするかっていう」

 

「あら、真面目。何か方法でもあるの?」

 

「いやぁ、方法があるわけじゃないんだけど、問題点は見つかったかなぁ、と」

 

「その問題点って?」

 

「古代史に興味の無い人は、古代史に出てくるワードに興味が無いんじゃないかってこと」

 

「古代史に出てくるワード……? 聖徳太子、とか?」

 

「そうそう。いや、古代史や歴史に少しでも興味ある人なら知ってるんだろうけど? 興味の無い普通の人に、『聖徳太子って何をした人ですか?』って聞いて、きちんと答えられる人って、結構少ないと思うよ」

 

「一般常識の範囲内だと思うんだけどなぁ……」

 

「そりゃ、教科書に載ってたから名前ぐらいは聞いたことあると思うよ? でもそれぐらいだよ。むしろ教科書に載ってたことも、忘れてる人がほとんどだと思うよ。実際問題、歴史の単語とか人名って、よっぽどのことが無いと、実生活で使わないもん」

 

「んー……で? それが問題点なわけだ」

 

「そういうこと。忘れてるってことは、興味が無いってことだもん。興味が無いから聞く気にも、読む気にもなれない。知りたいとも思わないし、面白いとも思わない。少しでも興味を持って日常的に調べてたり、それ関連の本を読んでれば、それはもうファンとカウントしていいでしょ」

 

「あ、なんとなく魔ちゃんの言いたいことが分かった。

準備と予備知識がいる、ってことね?」

 

「そういうこと! 古代史関連のことを何も知らない人に古代史の魅力を語っても、そもそも単語が理解できないから『それの何が面白いの?』ってなっちゃう! 聞けばわかってもらえるっていうのは甘えでしかないのさ!」

 

「確かに、人間って『自分が好きになれたものなんだから、相手も好きになれるだろう』って思いがちだもんね」

 

「だから古代史を広めようと思うなら、まずその予備知識の、さらに前の準備知識から説明して、興味を持たせる必要があると思うわけ。ただ、それも上手くしないと、教科書の焼き直しになるからね」

 

「あぁ、それは駄目だね。面白くない。やるなら『聖徳太子とは?』っていう部分に、古代史を絡めず、教科書的なことを面白く伝える努力をしないと……」

 

「最低限の知識があることが古代史を楽しむ条件になってる時点で、門戸狭すぎでしょ。その最低限の知識を教えるところから始めていかないと。いくら面白いって訴えても、興味の無いワードには誰も耳を貸してくれないしね」

 

「蘇我氏とか物部氏って言っても、わかんないよね!」

 

「ふっふっふ。ソガだけならわかるよ」

 

「さすが魔ちゃん。では蘇我氏とは!?」

 

「ウルトラセブンに登場した、ウルトラ警備隊の隊員!」

 

「期待した私がバカだったよ……」