反応とは、それぞれが臨場感を感じるものが基準となって起こる電気信号です。

臨場感を覚える出来事は人によってさまざまで、当の本人さえも認識することは難しいのです。

 

もし、あなたが望まない反応に困っているとしたら、、、

本当は望んでいないことを「良しとして」受け入れている可能性があるということです。

 

 

 

昔の話です。

ある外資系の契約書を取り扱う仕事の方から、ご相談を受けたことがあります。

いつも百科事典かと思うほど厚みのある契約書を持ち歩いておられ、わたしとの会話の中にも、つい英語が漏れるほど英語に明るい方で、以下、Tさんと呼ばせていただきます。

 

「仕事は順風満帆なんですが、、、」というお話しから、お悩みを話してくださいました。

息子さんが不登校で困っているのと、娘さんは家族のある方と交際し妊娠。その後は娘さんも同居してお子さんもTさん夫妻が養っており、先々が心配だと。

中でも息子さんに対して娘さんのように理解を示せず、つい厳しい目線になってしまう。同じように接したいと思うものの、なかなか出来ずに困っている。何か心の持ち方とか、いい方法があったら知りたい、と。

お話しを伺っているうちに、何故かTさんの子ども時代の話しになっていきました。

 

食堂をやっているご両親に一人っ子として育てられ、お店が準備中の時はいつも食堂で宿題をするのがTさんの日課になっており、お母さんに褒められるのが嬉しくて勉強を頑張っていたそうです。

「食堂なんて、継がなくていい。」はご両親の常套句だったそうで、英語好きなTさんは留学も体験されたそうです。

ある時、大学進学の提出書類の中に戸籍があったため、一人で県庁まで取りに行ったところ、初めて自分が養子だと知ったのだそうです。

ショックはあったものの、いつも優しいご両親に対して「これからは二人に感謝をして生きよう!」と心に決めたそうです。

 

実は、、、と本題を切り出したTさん。

お母さんが亡くなるときの一言が、今も自分を苦しめている、、というのです。

食堂だった土地は、お父様が逝去されたのち更地にして不動産管理にしたものの、お母さんから「あの土地は守ってね。ご先祖様からの土地だからね。」と念を押されたそうです。

数年後、土地の下水官のつくりが市の管轄と複雑に絡み合っていることも分かり、物件としての扱いも厳しくなった為、どうしたらいいかと、いつも頭を悩ませているというのです。

 

「では、Tさんは、ご自分のお子さんに対しても、その土地を大事に守っていって欲しいですか?」

 

Tさんはビックリしたような表情で

「いいえ!わたしが望まないことを子どもには押し付けられません!」

と仰り、何か晴れたような表情を浮かべておられました。

 

 

数か月後、出張がてらお礼をと、広島の事務所までお越しになったことがあります。

 

お悩みだった土地は、市に寄付したそうです。

感謝状をいただいたそうですが、ホッと肩の荷が下りた感覚の方が強くて驚いたと笑って話してくださいました。

そして、息子さんは日ごとに明るくなり、対話も増え、学校へ行くようになったというのです。

息子さんの嬉しい変化に、ただ、元気だったらいい、好きなようにしたらいい、と思えるようになったそうです。

 

「自分の心ひとつで、こんなにも変わるものなんですね!」

と嬉しそうに語っておられました。

 

 

帰り際、「気づいたんですか、、、」と切り出され、

「わたしが英語を張り切って勉強したのは、本当は両親の為じゃなかったんです!」と。

小学生の時、アメリカから帰国した女の子が転校してきて、あまりの素敵な雰囲気に一目惚れだったとか。

「あの女の子と英語で会話したいって思ったんです!」

目を輝かせて仰ったTさん。

 

Tさんの中に芽生えた何かによって、もたらされた素敵な出来事。

 

「心ひとつ」と仰ったTさんからのメッセージ。

 

 

それからかなりの年数を経てCasperさんの教えに辿り着いたわけですが、人はいくらでも変化できるということを示してくれた出来事でもあったのです。

 

 

感動は記憶の振動。

Tさんから伝わる溢れるような振動は、まさに愛そのものでした。

 

 

反応が変わると、現実はいとも簡単に変化を起こすのです。

どんな体験も、反応が変われば喜びに変わる。

勝手に変わるのですから頼もしい。

 

望まない反応に対して無理に何とかしようとしなくてもいいのです。

たった3つの方法を取り入れるだけでいいのですから☆彡

 

 

いつも気分よく~

さらにさらに心地よく~

本日もお読みくださり、ありがとうございました!!