対人援助職のための心のメンテナンス

対人援助職のための心のメンテナンス

人間関係・責任・感情労働に疲れたあなたへ。精神科25年の看護師・公認心理師が現場目線で寄り添います。

こんにちは。まっくと申します。
精神科で25年以上勤務してきた看護師で、現在は公認心理師・産業カウンセラーとして活動しています。

これまで多くの患者さんやご家族と関わる中で「人に気を遣い過ぎて疲れてしまう」「職場の人間関係に悩む」といった声を数多く聞いてきました。

看護師・介護士など、人と密接に関わる仕事はやりがいがある一方で、強いストレスや感情の負担を抱えやすい仕事でもあります。

また、「人に気を遣うこと」が当たり前の環境にいるために、「気を遣い過ぎていること」に自分で気づきにくいのです。


①なぜこんなに疲れてしまうのか?

理由はシンプルです。

⇒仕事そのものが「感情労働」だからです。

☆感情労働とは、自分の気持ちを抑えて相手に合わせる仕事のこと。

例えば
・本当はつらくても笑顔で対応する。
・理不尽なことを言われても冷静に対応する。
・相手の感情を優先して自分を後回しにする。

これを日常続けていると、こころのエネルギーがどんどん削られていきます。

昨日、ある方とお話しする機会がありました。

その方は、これから新しい生活に向けて一歩を踏み出そうとしている方でした。

これまでの経過や体のこと、これからの生活について、一緒に整理する時間でした。


話をしている中で、その方はご自身のことだけでなく、周囲の人の話を多くされていました。

同じ場にいる人のことや、ご家族の関係について。


「自分のことに目を向けるのって、難しいですよね」

そんな言葉をかけると、少し間を置いて「そうなんです」と返ってきました。


人はときに、自分のことよりも他人のことを語ります。

それは話を逸らしているように見えることもありますが、実は「まだそこに触れる準備ができていない」というサインでもあります。


大切なのは、無理に核心に踏み込むことではなく、その人が安心して話せる場所であること。


その方は、話の最後に、ご自身の大切な一面について少しだけ触れてくれました。

私はその内容を深く掘り下げることはせず、「話してくれてありがとうございます」とだけお伝えしました。


カウンセリングや対話の場では、「何を聞いたか」よりも「どう受け取ったか」が大切なことがあります。


無理に変えようとしないこと。

急がないこと。

その人のペースを尊重すること。


そういう積み重ねが、あとから効いてくることもあります。


今日はそんなことを感じた一日でした。