昨日の朝のこと…
寝起きに、なぜだか突然頭のなかをリフレインしはじめたんです
この曲が…
加藤登紀子さんの『時には昔の話を』
時には昔の話をしようか
通いなれた なじみのあの店
マロニエの並木が窓辺に見えてた
コーヒーを一杯で一日
見えない明日を むやみにさがして
誰もが希望をたくした
ゆれていた時代の熱い風にふかれて
体中で瞬間を感じた そうだね
加藤登紀子さんの、柔和なお顔そのままの、ふわりと包みこまれるような低音が好きです
『時には昔の話を』は、お気に入りのジブリ映画『紅の豚』のエンディングで流れる曲でもあります
やっぱりお気に入りの『魔女の宅急便』が、大人も子どもも楽しめる映画だとしたら、『紅の豚』はどちらかというと大人向けの映画のような
『紅の豚』をご存知ない方へ
ザックリとだけど、ご紹介しますね～
1920年代末期のイタリアのアドリア海を舞台に、飛行艇を乗り回す海賊ならぬ空賊と、その空賊相手の賞金稼ぎをして生きる、ブタの姿をした元イタリア軍の名パイロット…
通称ポルコ・ロッソ(本名はマルコ・パゴット)の物語
ポルコ・ロッソの言葉の意味は…
そのタイトルどおり『紅い豚
野郎』だそうです
自ら“魔法“をかけブタの姿になってしまったポルコ…
『ファシストになるより豚の方がマシさ』なんておっしゃる、自由とロマンを愛し、時に哀愁を感じるダンディで素敵なブタさんなんです
そしてポルコを、ただ一人マルコと呼んでいるのが、ポルコの亡き親友の奥さんだった、ホテル″アドリアーナ″を経営するマダム・ジーナ
その声の吹き替えを加藤登紀子さんがされています
そして、空賊連合が打倒ポルコのために雇った、アメリカ人パイロット″カーチス″
そのカーチスに撃墜され、ボロボロとなってしまったポルコの愛機を修理した、ポルコの昔なじみでもある飛行艇製造会社ピッコロ社のオーナー″ピッコロのおやじ″
その孫娘で、若き飛行機設計技師の″フィオ″
その他にも、間が抜けていて憎めない悪役たちや、そこここに魅力的なキャラがいっぱいの『紅の豚』です
ポルコのマダム・ジーナへの秘めたる想いや、そんなポルコを慕うまっすぐで純粋な娘フィオへの、ジーナへの気持ちとはまた別の愛しさ…
何度観ても、その世界観は色褪せなくて…
美しい空と海を背景に繰り広げられる空中戦は、心地よい刺激とかぎりない爽快感をもたらし、結末はいつものごとく、勝手に想像力を駆使しまくりの私でした
宮崎駿監督の作品って、どの作品もスッキリとした結末がなくて、観る人それぞれの想像力に任せるような作品が多いですよね…
そこが魅力のひとつでもあるんだけど
劇中でジーナが歌う『さくらんぼの実る頃』は、ずっと昔から好きだったシャンソン～
そういえば、この曲をケータイの着信音にしていた時がありました
さくらんぼの実る頃を
僕はいつまでも愛するだろう
そんな言葉で始まるシャンソンの名曲…
ジーナの歌声でお送りする
『さくらんぼの実る頃』です
こんな風にイントロがあるわけじゃなく、加藤登紀子さんの低い声でいきなり始まる着信音～
自分で設定しておきながら、毎回飛び上がるほど驚いていた私…
そのうち、友人たちから
『電話がかかってくるたびにビックリするもんだから、こっちまでビックリしちゃうよー！ その着信音やめたら～』
とまで言われるようになり、あえなく変更するハメになった曲でもあります
毎月のように集まっていたその友人たちは、私が地元に戻ってから縁あって集まるようになった高校時代の同級生…
そのうちの一人とはたま～にお茶したりはするけれど、昨年から一度もみんなで集まれてなくて…
『さくらんぼの実る頃』を聴いていたら、みんなでペチャクチャとおしゃべりしていた頃が走馬灯のように甦り、なんだか遥か昔のことのようで涙が出そうになりました
ブタなのになぜかカッコいいポルコ
そのポルコの声の吹き替えは、艶のある渋いお声が魅力的な森山周一郎さん
そういえば昨年、NHKの朝ドラ『エール』ですごく久しぶりにお顔をお見かけしたばかりだったのに、今年の２月にお亡くなりになられたとか…
あのお声が聞けなくなってしまったと思うと、なんだか無性に寂しい気がします
それと『魔女の宅急便』に素敵な老婦人が出てきますよね～
(イヤーな性格をした孫のお誕生日パーティーに、ニシンのパイを焼いてキキに届けてもらう人)
その老婦人のお家のメイドの″バーサさん″
老婦人が『ばあさん』と呼んでいるのだとずっと思っていた私…
上品な老婦人(自分もおばあさん)が『ばあさん』なんて、なんか変だなぁとは思ってたんですけどね
そのメイドのバーサさんのひいおばあちゃんが『紅の豚』のポルコの飛行艇を修理した、ピッコロ社の親戚のおばあちゃん達のなかのお一人だって説もあるとか～
まん中のおばあちゃん、なんだかバーサさんに似ているような…
宮崎駿監督のそういうとこ…好きです
なんだか鶴瓶さんの″きゅうりのキューちゃん″のCMを思い出しちゃいました♪
あのCMすごく好きなんです♡
わかる人いらっしゃるかな～
そうそう、ポルコの飛行艇を修理するため集まってきた人たちは、全員が女性でした…
ダンナさんが出稼ぎに出ているとはいえ、ポルコでなくても驚き、ちゃんと修理できるのか心配になってしまった私です
そうそう、『紅の豚』は女性スタッフが中心となって制作された作品だそうで、それがピッコロ社の女性たちの描写に大きな影響を与えていたとか…
心配無用でした
働き者ばかりなんです、ピッコロ社のおばあちゃんたちは
ところで…
今さらですが、みなさんはジブリ作品のどの映画がお好きですか？
私の好きな作品はというと…
『魔女の宅急便』
『耳をすませば』
『紅の豚』
『ハウルの動く城』
『天空の城ラピュタ』
そうそう『となりのトトロ』と『千と千尋の神隠し』も面白かったしなぁ…
素敵な作品なのに、なんとなく物足りなかったのは『借りぐらしのアリエッティ』…
アリエッティの世界感がすごく好きだったのに、映画はなんだか中途半端な終わりかたでしたよね…
いい歳になってしまった今も、ジブリ愛がずっと変わらないままの私です
『紅の豚』に出てくる、マダム・ジーナのガゼボのあるお庭…
素敵でしょ
こんなところで、日がな一日のんびりしたいなぁ～
＊ひとりごと＊
時には昔の話を…
中学生の頃、野球部にひとつ年上の憧れの先輩がいました
ヒョロッと背が高くて、とても野球部とは思えない色白で細面なお顔の人…
やさしい笑顔が魅力的な人でした
ある時、ポツリと『あの先輩、カッコいいね』と呟いた私の言葉を、たまたま傍で聞いていた友人が、伝を頼りその先輩の写真を手に入れてくれたんです
その写真を、よりにもよって授業中にしげしげと眺めていた私…
通路を挟んだ隣の席の男の子が『見せろよ！』と言うのをムシしていたら、私の手からムリヤリその写真を奪ったんです
思わず『ちょっとー！』と大きな声を出してしまった私…
案の定、先生に見つかりその写真は没収…
その写真の裏には、友人がだれだったかの熱烈な恋の詩を書いてくれていて…
まるで私が書いたみたいで恥ずかしかったな…
授業が終わったあとで先生に呼び出され、お説教をされて落ち込んでる私に、隣の席の男の子が『ごめんな…』と謝ってくれたんですけど、それがとても悲しかったんです
だって、本当に好きだったのはその男の子だったから…
遅まきながらの初恋の人だったんです
その子に、ただ憧れていただけの先輩のことが好きだと思われたことが、なんだかとても悲しくて…
ちょっぴり切ない初恋の思い出…
ずっと忘れられない…
ずっとこれからも忘れられないであろう思い出です
そうそう、その野球部の憧れの先輩のこと…
息子が高校生の時、たまたま仲良くなった友人２人が、先輩の奥さんとお姉さんだったことのあまりの偶然にビックリ
狭い町のことだからアルアルだけど💦
奥さんは先輩の高校の同級生だそうで、人柄も良くてとても爽やかな美人さんなんです
先輩、若いのに見る目あったな～♪
そして、ある年の息子の体育祭で出会った友人の隣にいたその先輩は…
色白で細面のお顔の面影は微塵もなく、ちょっぴり浅黒くて恰幅のいいオジサマになっていて、またまたビックリな私でした
って、その頃から20㌔も太ってしまった私が言えるか！って話だけど💦
そういえばこの間、何十年ぶりかで高校の同級生にバッタリ出会ったんです
遠くでジーっと私を見てる人がいるなぁと思っていたら、その人がニコッと笑い頭を下げたんです
たまたま外していたメガネをあわててかけ直し、誰だろうとよくよく見てみると、なんと高校の同級生…
『マサヨ～！久しぶり～♪』とソッコーその同級生の名前が出てきた私でしたが…
同級生は、自分の方が先に私に気づいたくせに『林…林…えっと…下の名前はなんだっけ？』と…
『林？林？えっ？それって私のこと？私は林じゃないよー！○野だよー！』
『○コだよ○コ！』と当時のあだ名を～
顔を覚えていてくれただけで…ま、いっか！
その○コのあだ名を付けてくれたのが、さっきお話した中学生の時の初恋の男の子なんです
初めて出会った中学生の時から、長い長い月日が流れたというのに…
誰かに○コって呼ばれるたびにふと思い出し、胸がキュンとなる私です
ここまで読んでくださって、のぞいてくださってありがとうございます
コキリ