善も思わず、悪も思わず、
正に与麼の時、如何なるか
是れ上座本来の面目
(六祖法宝壇経 慧能)
心が環境によって、物事を分別したり、
判断する、相対の心ではなく、
善も悪も判断しない心。
それは中庸であり、
良心である心の境地を読んだ句です。
慧能さんは、第三の眼が開いており、
天と繋がった、智慧が溢れる方でした。
しかし、字の読み書きができない方で、
周りの人々には馬鹿にされていた時もあったそうです。
天と繋がる智慧、第三の眼が開くとは、
勉学ができるとはまったく違うことです。
私たちも学歴や職などは関係なく、
自分の中からの智慧を出す事ができれば、
慧能さんがよんだ詩の如く、
善も思わず、悪も思わない、
中庸の心になれるのだと思います。