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楽しみにしていた佐藤健くんの映画が、

先週末に公開になったので観てきました。

 
 
『ひとよ』公式サイト→https://hitoyo-movie.jp/
 
ギリギリに劇場に入ったら、いつになく席が埋まってるポーン
年齢層も結構高め。男性も多め。
なんでやろ??
予約いれたときは、ガラガラやったのにな~。
 
佐藤健って、朝ドラに出てた子やんね?
えーっと、誰やった…?そうそう!!律くん!!
 
とか思って、あのさわやかな印象をもって観に来たら
 
ヤケドしまっせ!! なんで大きくしたん?(笑)
 
と隣に座ってるおばさまに言いたくなるような
ずっしりした作品でした。
 
※以下、ネタバレありますのでご注意くださいませ。
 
 
 
物語の始まりは、ある土砂降りの夜。
顔にも、身体にも、傷や包帯がある稲村家3人の子供たちに
田中裕子さん演じるお母さんが、静かに告げます。
「…お母さんね……お父さんを殺してしまいました…」
どのくらいになるかわからないけれど
15年後に必ず戻ってくる。
子どもたちにそう言い残して、出ていきます。
 
15年後。
刑期も終え、各地を転々としたうえで、家に戻ってきた母。
もがくようにして生きてきた3人の子どもたち。
そんな稲村家のを中心に物語が進んでいきます。
 
稲村家の子どもたちを支えてきて
お母さんが戻ってからもあたたかく迎え入れてくれる
タクシー会社の従業員さんにも、「ひとよ」があり。
中でも、
酒もギャンブルもやらないから即採用になった
新人ドライバー堂下さん(佐々木蔵之介さん)
の「ひとよ」も大きくかかわってきます。
 
稲村家の長男・大樹は鈴木亮平さん(大好きデレデレ
鈴木亮平??あぁ!!「せごどん」の!!
って思って観たら
 
ヤケドしまっせ!! また大きくしたよ…
 
てなくらい、繊細というか、
心のよりどころを見つけられないまま大人になってしまった役を演じています。
 
結婚して、子どももいるのだけど…うまくいってない夫婦。
妻役のMEGUMIさんもすっごい良かった。
本当は助けてもらいたい、夫。
本当は助けたい、妻。
その、すれ違い方が切なかった…。
 
松岡茉優ちゃん演じる長女・園子だけが
素直に、お母さんの帰宅を受け入れて、喜んでいるようにも見えます。
が、実のところはどうなんだろう…??
と思って観ていたら、
「またお母さんがいなくなったらどうしよう!!」
ってセリフがでてきて、
ずっとその不安と恐怖を抱えてたんだなぁ
と思うと、目から水が…。
 
お母さん、一緒に寝てもいい?
って、お母さんと二人一緒に布団に入るシーンがありまして。
うちの娘もあんな風にくっついてくるなぁ
って思い出して、1つじゃなくもういろんな気持ちで胸が痛くて。
あのシーンは今思い出しても目頭が…。
 
そして、
佐藤健くん演じる雄二ですよ。
何かの番組のトークだったか雑誌のインタビューか
「もう、汚れ切ってやってやろう!って撮影に臨みました」
みたいなコメントを見てたんですが
本当に、今まで見たことない健くんでした。
 
「汚れてる」っていうのが、ぴったりなのかなぁ…
落ちぶれてる、でもないし
やさぐれてる、では物足りないし。
やっぱり「汚れてる」以外にしっくり表せる表現がない気がする…。
 
雄二は
お母さんに対して、社会に対して、兄弟に対して
の気持ちが、ねじれにねじれてしまっているんですが。
 
あの夜と同じように
タクシーを飛ばして、お母さんを追いかけていく
鬼気迫るような表情をみて、
とび蹴りするくらい気持ちが乱されるのをみて、
「あの夜、お母さんを一番守りたかったのは雄二だったんじゃないか」
と。
 
子どもたちのためといながら罪を犯したお母さんだけじゃなく
お母さんを守れなかった、あの日の自分にも
ずっとずっと腹を立ててたのかもしれない。
だから、ねじれたまんまで生きてきたのかも。
 
「どこからやり直せばいいんだよ…」
って、セリフがずっしり心にきました…。
雄二はずっとその答えを探してるうちに
迷子になっちゃったのかな。
 
「そいつはお父さんじゃないんだ!」
「これはあなたの息子じゃない!」
と大樹に言われながらも
互いの父と、息子に重ねてしまい
気持ちを吐き出す、雄二と堂下さん。
(その直前までの佐々木蔵之介さんの狂ったような演技!!)
 
そのシーンで、なぜかグループセッションを思い出してしまいました。
あれがなかったら、救われない。2人とも!!
そんなこと思いながら見るのって私くらいかもだけど…
でも、あれはもうどうしたって出てきちゃうし
止められないやり取りだったんだと思う。
例え、映画のなかのことだとしても。
 
ラストシーンで、稲村家4人が写真撮影するのですが、
にっこりでもなく、無表情でもなく
でも、そういうそれぞれの事情も、時間も重ねた上での
4人それぞれの表情なんだろうな
と思うと、
うん。確かにいい写真が撮れてた。
 
日の出時刻ではなく
「夜明け」って
時間で表すのではないとしたら
どんな明るさになれば「夜明け」と思うかなんて
やっぱり、人によって違うんだろうけど。
 
この映画の「ひとよ」はうっすらだけど
「夜明け」が見えていたように私は思えます。
 
重たいし、スッキリ明るい結末ではない。
けど、
観る人によって、いろんな「夜明け」を感じられると思う
作品でした。
 
 
 
映画ありきの、文庫もでてます。
(健くんの写真がついてるカバーに魅かれて買ったけど
 まだ読んでないや…テヘペロ)
 

 

 

 

 

 

おまけ

あの漫才コンビの片方が出演してました。

健くんと仲良しなのはこっちじゃないのにな。

でも、こっちじゃなく

仲良しさんのほうだったら、締まらんかったやろなニヤニヤ

(出演きっかっけは健くんつながりなんだろうか…??