お越しくださりありがとうございます。

友人と、
「最近読んだ本」について話していて
教えてもらった作品は
すぐに図書館にあるか検索をかけています。
あれば、すぐ予約!真顔

今回、教えてもらった本は
別の作品なんですが
検索にあがってきた、同じ作家さんの作品がのタイトルが目に入り…
ジャケ買いならぬ、「タイトル借り」(笑)


『スタープレイヤー』 恒川光太郎

2001年、東京の片隅で
唐突に、くじ引きをさせられた
34歳の女性、夕月(ゆづき)が主人公。

くじ引きで当たったのは
1等、「スタープレイヤー」

当てたと同時に、
見知らぬ土地に立っているところから
物語は始まります。

見渡す限り緑の丘。
自分以外の誰も見当たらない。
時間も、場所もわからない。
そこで、用意されていたのは

願いを10こ、叶えることができる
スターボード。
この世界で、それを使うことのできるものを
スタープレイヤーと呼ぶ。

もちろん、10こ叶えられる願いは
なんでも良いわけではなく

抽象的だったり、観念的だったり、
物理法則の土台を変えてしまうような願い、
また10の制限をとったり、矛盾をはらんだ願いは却下される

というルールがあります。


それを踏まえた上で、願いを申請し
許可を得られれば、
確定するかしないか、を選ぶ。
「確定」ボタンを押して
初めて願いが実現する。

さあ、
このスターボードを使える
スタープレイヤーになった夕月。

最初は、
自分のためだけの願いを申請します。

けれど、
この世界には、自分1人じゃない。
自分以外にもスタープレイヤーがいた!
ということを知ってから、
夕月の生活は少しずつ変わっていきます。

人がいれば、生活していくための街があり
そこには
元々、この世界に存在していた人の他に
スタープレイヤーに呼ばれて来た人、
さまざまな人生が存在しています。


夕月が初めて会った、
自分以外のスタープレイヤー「マキオ」が、
夕月の道標になる存在として出て来ます。

彼と出会い、
彼を通じてたくさんの人と出会い、
夕月の世界は拡がり、
この世界も悪くないな、と思えるようになります。

しかし、
スタープレイヤーも人間。
光もあれば闇もある。

ルールに則っていれば、
願いの許可がおり、実現可能だから、
願う人には光でも、
いつしか、闇になりかねない。

そんなストーリーも含ませつつ
話は進み
いつしか、夕月もマキオも
戦いに巻き込まれていきます…。

限られた数の願いを、
いつ、どんなふうに使う??

どんな願いなら、
誰もが納得できるものなのか?

後半、戦闘の描写は少々、生臭いですが
それがあってこその、
ラストだな、と。

悩みながらも
たくましく、前向きに選択していこうとする夕月と
一緒に大冒険をしている感覚になります。

もし、
私がスタープレイヤーに選ばれたら
どんなふうに10このスター(願い)を使うだろう?
なんて、考えるのもいいかも。

スタープレイヤーの世界。
ほんとにあったりして。
てか、
この世界が、実はスタープレイヤーに創られた世界?!
なぁんて、読了後も余韻が残る作品でした。

実写化されたら、絶対観に行くやつです!
(実写化しやすいと思うんだけどなーウインク



作中、新しい国ができてつけた名前が
びっくりポーンだったので、
ぜひ、読んで確認してみてください!
(恒川さん!すごい!!)