お越しくださりありがとうございます。

読書の夏です。
クーラーの効いた部屋で本を読む
ってのが
私の幸せの1つです。
最高!

返却日に返すべき本を
うっかり1冊だけ忘れていて
返しに行って借りるつもりはなかったのに
つい、借りてしまったこちら。




『デートクレンジング』 瀬尾まい子

『ランチのアッコちゃん』で知った瀬尾作品。
ほのぼの〜とした風に見せて
案外、突いてくるんですよ。
女心の「かさぶた」を。

今回の作品の大きなテーマは
「女友達」。

女友達との距離感…
仕事、結婚、出産やら女性ならではの
社会からの暗示
も浮かび上がってきます。

主人公の佐知子と実花は、
大学時代からの友達。
お互いの環境は違えど
いい距離感で30半ばまで仲良くやってきたはずだったのに。

実花の婚活から、二人の温度差が明らかになっていきます。

「あなたを一番推してるのは私だよ」

誰かを大切に思って、推してること。
それはなんの役にもたってないことなの?

誰かに、愛されて、推されていること。
それが時に、プレッシャーになったり。

それでも、
自分の気持ちに正直に、
きちんとその気持ちを認めて、
伝えようとする佐知子と実花を
支える人たちがあたたかいんです。

実花が、
自分の女性性を解放していくさまが
不器用なんだけど、すごくまっすぐで。
それを、わかろうとする佐知子も
もがきながらも、
がんじがらめな思考を少しずつほどいていく。

裏テーマは「女性性の解放」じゃないかな
なんて
読みながら、何回も胸が熱くなりました。

女性として、愛されるってなんだろ?
女性としての、幸せってなんだろ?

名前のつけられない、
心の中で迷子になってるモヤモヤした気持ちが
読了後、少し見えてくるかもしれない
そんな作品でした。

そして!
ヲタクの愛は世界を救う!!

ってことがわかる1冊です(笑)