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お料理ブログで有名な山本ゆりさんが

ブログの中でちらっと書いてて気になったので

読んでみたこの作品。

(ゆりさんのエッセイ本の帯も書いてる作家さん)

 

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『神さまたちの遊ぶ庭』  宮下奈都

 

宮下さん一家(夫婦+子供3人)が

福井から北海道に、1年間だけの移住。

その生活をメモみたいに綴った日記風の1冊です。

 

宮下さんのご主人が

「大自然の中で生活してみたい」

という夢を持ってることから始まります。

ご主人の夢を叶えたい力と

それを叶えてあげられる宮下さん&子供たちのたくましさ。

 

そこは、サラッとした序章でしかなく

本当のたくましさは

北海道に移住してから発揮されていきます。

 

移住先はトムラウシ。

北海道の中の北海道(男の中の男みたいな?

ここを北海道と言わずして、なんという?!

みたいに、北の大地のど真ん中なんですね。

(気になって調べてみた)

 

作中にも出てきますが

寒さが半端ない。読んでるだけで寒い。

っていうか、氷点下って想像もつかない…。

 

寒い寒い地域なのですが

そこに住む人たちはアツい!!

村に住む人たちの団結。

ノリの良さ。

人づきあいが面倒…とか

そういう次元ではなくて

もう、そういうのもひっくるめて

楽しんでいる感じです。

 

宮下家のお子さんは

移住した4月に中3になった長男くん

中1になった次男くん、小4の長女ちゃん。

この3人にまつわるエピソードは

吹き出すほど面白い。

(次男くんの仮名のとこから噴いた)

宮下さんちのお子さんだけでなく

お友達や3人の通う学校の先生も

もうみんな個性があふれていて楽しすぎる!

 

ご近所付き合い、大自然の季節の移り変わり、

学校生活、部活に修学旅行に高校受験まで!

 

宮下さんの視点が面白いのか

その書き表しかたが面白いのか

きっと、どちらもなんです。

ほんと、読んでて私がゲラゲラ笑うから

そばで遊んでいた双子に

めっちゃ不審そうに見られました(^▽^;)

 

もちろん面白いだけではない、

ちょっと考えちゃうことも起こるんですよね。

それは、

北海道のど真ん中

最寄りのスーパーまで37km(帯の紹介文より)

ってとこに住んでるからじゃなくて

どこにいたって起こりうること。

ただ、宮下さん一家が生活する地域では

そこに暮らす人同士の距離が近いから

身近に感じられること。

 

宮下さんが感じる人と人のつながりや

親として子供を見守る気持ちが

すごく温かい。

 

きっと、こんな生活はしたくてもそうそうできないし

絶対無理!考えられない!って人もいると思います。

 

でも、この作品は

どちらの人も楽しめる1冊です!

ぜひ、お部屋を暖かくして読んでくださいね(笑)