深刻になるには明朝体 | CM大往生

深刻になるには明朝体

現在 ひっきりなしに流れて居る松下電機のヒーター回収の
よびかけCM。

このCMについて 社会学的にCMを研究されて居る方のブログに
ワタクシが書き込んだコメントを こちらにまんま転載。
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このCMでは明朝体が用いられていますね。
広告全般で言えることですが、線の細い明朝は好まれません。
くわえてCMでは横線が細くなる明朝は走査線の影響を
受けやすいのでなおさらです。

ところがこの度の松下と同様に公共広告機構も比較的に
明朝を用います。明朝体の方がゴシック系よりも権威的で
「公」感があり…と言うことでしょうか。

そう言う観点からすると、このCMは通常のCMのフレームから
逸れた立派な「特殊広告」(*)と言えようかと思います。
下世話な観点で恐縮ですが。

#「特殊広告」…お詫び広告・意見広告・公告・広報などと
  称されるものらしい。
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結婚詐欺用に名刺を作ったりする時は 明朝体で作るとよいでしょう。


(追記)
かろうじて この松下のCMにCMたる所以を 見出すとするならば

左上に企業ロゴ(まるっこい書体で)が 入っていることでしょうか。
それが返って奇異に見えます。
つまりはCMに必須の企業ロゴすら 異物に思えるということで
まさに「完璧なお詫び広告」なのかもしれません。

同時に 上方の隅にロゴを入れるCMのフレームは 外しておりませんから
これはやはり(一般的な意味の)「企業広告」でありましょう。