長くて短い道 | 絵本作家まつむらまさこのブログ

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八ヶ岳のマジョ(松村雅子)の不思議と自然のお話し。
もちろん絵本のこともいっぱい♬ 
えほん村から愛をこめて…♥

人生を道に例えると
長かった?
短かった?
感慨深いよね〜

少し前
村に続く現実の道は
「トトロの道」と
近所の方が名付けた
緑に埋もれた道だった

その道を歩いていくと
両脇から沢山の
小鳥の声が聞こえた
鹿が親子で飛び出した

いつまでも 
この道はあると思った
その「トトロの道」も
両脇の樹々が住宅のために
伐採されて今はない
小鳥の声は聞こえない
あの鹿のファミリーも
姿を見せない

とても見通しが良くなった

見通しが良い道(人生)って
楽しくないよね〜と
ため息をついてみるけど

これから先の方が
短くなっている私が
いう事じゃなさそうね

樹々の下を潜るように
道を歩いた頃は
アドベンチャーだった
何に出会うかわからない
道が突然と無くなるかもと
ドキドキワクワクしながら
森へ出かけ、森からの
贈り物を受け取った

知ってる森の贈り物?

それは夢であったり
木ノ実や、キノコや
人以外のトモダチ

それは鹿だったり
キツネだったり
野うさぎだったり
妖精だったり

持ち帰ることが出来ない
大切な宝物

今は色褪せてしまって
思い出の中でしか
彼らに会うことが出来ない

そんなことを思いながら
今日も道を歩く
日々刻々と変化する道

木漏れ日が時々
私を現実に
引き戻してくれる
長い?短い?

行き止まりまで
もう少し歩いていきたい

その先を確かめるために
長い?短い?