のらねこ物語 ~《ぐれ》のこととその夜の《ぼっさ》~ | まじょねこ日記

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魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

先週土曜日、ゆみこさんが《ぐれ》と《こいも》たちのご飯に行けなくて

生徒さんで友人のようこさんがアトリエの後、彼らのご飯に行ってくれました

 

その際、ようこさんからリアルタイムで報告があり

《ぐれ》が《せてぃお》に虐められて車の下に追いつめられているとのこと

 

その後、車の下に隠れている《ぐれ》をご飯場に連れて行こうとしたら

怯えた《ぐれ》が道路を反対側に渡り、車が来て危なかったと

 

そしてやっと《ぐれ》をいつものご飯場まで誘導し、ご飯をあげていたらまたしても《せてぃお》がやってきたので《せてぃお》を追い払って《ぐれ》をお腹いっぱいにしてくれましたが・・

 

 

それから2日後の一昨日夕刻

ゆみこさんから昨日も今日も《ぐれ》がいない、との報告を受けました

つまり問題の土曜日にご飯を食べた後、《ぐれ》がいなくなってしまったのです

 

ゆみこさんは周辺を捜しまわってくれましたが、どこにもいないと、心配は極まって

 

同深夜、魔女はのらさんご飯で

早めに家を出て《ぐれ》のいる場所に向かったのですが、そこには《こいも》しかおらず、《ぐれ》の姿はありませんでした

 

のらさんご飯に廻りながら、ありとあらゆるところを捜しまわりましたが《ぐれ》はどこにもおらず

《おひとりさま》に尋ねてもその姿は見ていないとのこと

 

それで《ぐれ》がいつも魔女家の方まで付いて来るので捜索範囲を自宅方面まで広げたのですが・・ 

どこにもいない

 

戻って、広い駐車場に座り込んでいたら

 

 

いつも間にか《ぼっさ》がくっついておりました

 

 

 

 

夏に、身体に張り付いていたカチカチの毛を全部剥がしたらこうして新しいほかほかの毛が生えてきました

 

 

もうあんなことにならないようにブラッシングを致します

 

 

《ぼっさ》にモンプチテリーヌを与え

それを食べている間にまた《ぐれ》を捜しに行きます

 

やはり見つからないままトボトボと歩いて戻ると

暗がりの中、とっくに食べ終わった《ぼっさ》が迎えに来ます

 

それで今度はとろみを食べさせます

とろみの鰹節入りの缶を開けた途端、食器に移す前に缶に顔を突っ込み

とにかく《ぼっさ》はこの鰹節の匂いが好きで好きで

「食器に移すから待ちなさい」 と言ってもまったく言うことを聞きません

 

 

​​​​​​

そうして食べ終わると、ドロドロの口をくっつけて甘えてくる

魔女の服は毎回《ぼっさ》によってドロドロになってしまうのです

 

 

猫は・・ こうして甘えたいのです

 

 

 

この後もたくさんの路地を歩き回って探したけれど《ぐれ》はおらず・・

 

くいしん坊の《ぐれ》がご飯を食べに来ないなんて有り得ない

《せてぃお》が怖くて戻って来れないのだろうとは思うけれど

もしかしたら車に撥ねられてどこかに逃げ込んで動けないでいるのではないか

 

今、どんな思いでいるのだろう・・

 

そんなことばかりが頭を巡って眠れない夜を過ごし

 

どうせ眠れないのだからと、早朝にのらさんご飯を抱えて家を出て《ぐれ》を捜す

お腹が空いてけもの道に現れる以外、昼間は姿を見せないとわかっていても捜さずにはいられない

 

そうして《ぐれ》を見つけられないまま帰宅

《ぐれ》はもう3日も食べていない

不安は募るばかりで

 

 

 

そして昨夜

やっと《ぐれ》が見つかりました

 

 

《ぐれ》は争いが嫌いで、大変穏やかで大人しい男の子

けもの道にいた頃、《さき》によって、《ぐれ》の母親の《カーリー》や兄弟の《カリ》《カロ》を始め、ほとんどの子が追い出されたのに

《ぐれ》だけはその穏やかさゆえに追い出されず、おばあちゃんちの庭に留まれたのです

 

だけど工事が始まると重機が怖くてそこにはいられなくなり、奥へと移動し

そこで母親の《かーら》からひとりだちさせたれた《おにいちゃん》と《こいも》と一緒に暮らし始めました

 

《おにいちゃん》とは物凄く仲良しになり、いつも一緒におりました

《ぐれ》にとっては生まれて初めての気の合う仲間で

《おにいちゃん》と一緒の《ぐれ》は毎日楽しそうでした

 

しかし、大の仲良しの《おにいちゃん》は・・

その道で交通事故に遭い、亡くなってしまいました

 

《ぐれ》はまたひとりぼっちになってしまいました

 

その後、《こいも》の発情で《ぐれ》たちの場所に未去勢の《せてぃお》や《しろ》がやって来るようになり

《ぐれ》は道路を渡って逃げることが多くなりました

 

 

もう、《ぐれ》には居場所がないのです

 

何とかこの子を家猫にしてやりたい

毎日を安心に包まれて暮らさせてやりたい

 

今の私の頭はそのことでいっぱいです

 

おうちにお年寄りや穏やかな猫の家族がいらっしゃる方

または《ぐれ》だけを家族にしてくださる方

そんな勝手なことを言って申し訳ないのですが

どなたか《ぐれ》と暮らして下さる方はいらっしゃいませんでしょうか

 

 

《ぐれ》です

 

 

 

 

 

 

 

《ぐれ》は外猫には向かない子なのです