《サンチャイ》、愛しい子 | まじょねこ日記

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魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

 

《サンチャイ》の左耳から膿が流れ出ているのを見つけて病院で抗生剤を処方してもらって飲ませ、薬が効いて殆ど治っていたのが

昨夜からまた膿が出始めた

それで今日、仕事の合間を縫ってまた抗生剤を貰いに行ったついでに

高栄養のクリティカルリキッド2本にa/dも2缶買ってきた

 

今度こそ完治できるといいが・・

 

 

 

 

《サンチャイ》がどうやって魔女の胸に抱かれるところまでやって来たのか

 

それを知りたくて今日の昼休み、魔女はゲージに入って横になってみた

だからといって《サンチャイ》がこんな明るい昼間に昨夜と同じことをやってくれるとは限らない

あわよくば、のつもりでゲージに入った

 

いつも通り《サンチャイ》から離れた場所に寝てみたら・・

ほんとうに眠ってしまった

 

午後の仕事前だったのでハッとして目を覚ます

 

自分の右肩に頭を乗せているのが常の《サンチャイ》が、珍しく顔をもたげてこちらを見つめている

 

「《サンチャイ》・・」

 

そう声を掛けると

《サンチャイ》の目が大きく開いた気がした

 

 

 

 

それから《サンチャイ》は

右手を大きく伸ばし何度もその位置を探る

次に左手を伸ばし、同じ仕草をし

大きく離れた両の手を必死で突っ張り、体を起こそうとする

 

体が少し持ち上がる

そうすると今度は懸命に後ろ脚を引こうとする

左足はどうにか曲げることが出来たが、右足はそうはいかなかった

右足は負傷しているとみられ、左足ほどは動かない

 

それでも必死で右足も引き

今度は立ち上がろうとする

 

少し体が持ち上がったところで体が揺れ始め・・ もんどりうって倒れてしまった

 

魔女は手を貸したい気持ちを懸命に押さえる

 

それでも《サンチャイ》はまた直ぐに右手を伸ばし、同じことを始める

 

2回倒れて・・ 3回目

 

揺れる体を必死に支え、《サンチャイ》は魔女に向かって2,3歩を踏み出した

 

姿勢は低く、進む前足と引きずる後ろ脚のバランスはちぐはぐになっているけれど

三度倒れるその寸前に大きく差し出した右手が魔女の腕をつかみ

その力で倒れ込む体を私の胸の前に持ってきた

 

そうして《サンチャイ》は、昨夜同様に私の胸に顔を埋めた

 

 

偉いね!

偉かったね!

 

傷だらけの顔に頬を寄せて褒める魔女に

大きく喉を鳴らす《サンチャイ》

 

昨夜もこうして何度も倒れながら私の元へやっていたのだろう

 

《サンチャイ》に何かがあったら直ぐに気付けるように・・ とゲージで一緒に寝ていたのに

こんな《サンチャイ》の頑張りにも気付かず眠っていたなんて

魔女は何のためにそこにいたんだか・・

 

 

《サンチャイ》・・

 

 

強制食餌ではあんな嫌な思いをさせているのに

 

 

それでも懐いてくれたんだね・・

 

 

ありがとうね

 

 

ずっと、ずっと、仲良くしよう

 

 

このあと暫くして、《サンチャイ》は 見てて・・ というような眼をして、寝返りを打った

 

 

《サンチャイ》、生きるんだよ

ずっと一緒にいるために