のらねこ日記  ~陽だまりの中で~ | まじょねこ日記

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魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

 

 

このところぽつぽつと暖かな日が訪れるようになって

 

そんな日の昼間はのらねこ軍団は幸せそう

 

公園部は人の出入りがあるから

幸せと言っても、安心してまどろめるのは猫のお世話さんや魔女がいる間だけなんだけどね

 

 

 

 

 

つんでれ   ぐぅぐぅ ぐぅぐぅ ぐぅぐぅ

 

 

 

 

 

 

 

 

オダギリ君 ぐぅぐぅ ぐぅぐぅ ぐぅぐぅ

 

 

 

 

 

 

 

 

ちずのすけ ぐぅぐぅ ぐぅぐぅ ぐぅぐぅ

 

 

 

 

 

 

 

 

ぼすもどきちゃん ぐぅぐぅ ぐぅぐぅ ぐぅぐぅ

 

くろす ぐぅぐぅぐぅぐぅ ぐぅぐぅ 

 

 

 

 

 

 

 

 

もりだくさん 「まじょ、みて~」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もりだくさん 「わたしは かれはで~す」

 

魔女 「擬態してるの~?  にゃん法枯葉隠れだね!」

 

 

 

 

 

 

 

 

さくら 「まじょ、みてー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

さくら 「ぼくの じんちー」

 

魔女 「素敵な陣地だねー!」

 

 

 

 

 

 

そんな長閑な空気が一変した!

 

石投げオヤジがやってきたのだ

 

お世話の方からその連絡を受け

これから仕事に行かなければならないその方と交代して

魔女が猫たちと過ごすことに

 

 

オヤジはいつもリードに繋いだ柴犬と一緒  

もう片手には棒を持ち、それで地面を叩いたり、振り上げたりして猫を脅かすのが常

 

 

このオヤジ、『動物虐待は犯罪です』の看板をかける以前は公園の猫たちに石を投げつけていた

そのためにわざわざポケットに石を入れていてね

 

 

以前、まだ《サンボ》がいた頃

このオヤジがやって来て、他の猫は全員その足音を聴いただけで逃げ出したことがあった

 

ところが、《サンボ》だけは逃げ出さず、魔女の前に進み出て立ちはだかった

それは私を守るためで・・

 

小さな体でしっかりと敵を見据える

その毅然とした《サンボ》の後姿に

胸が熱くなったことを私は今も忘れない

 

 

 

 

 

それまで枯葉のベッドなどで日向ぼっこに興じていた公園組が

オヤジの出現で

 

 

 

 

 

魔女の周りに集結する

 

 

 

 

 

 

 

 

《たてがみ》は魔女の後ろね

 

 

 

 

 

 

この時、オヤジは向うのベンチに座ってなにやらやっていて

私たちのいるところからは木が邪魔で見えない

 

 

 

暫くして

子猫の《シャッポ》がどこからかやって来て

オヤジから5m位のところで落ち葉を相手に遊び始めた

 

《しゃっぽ》が遊ぶ姿は木の枝の隙間から見え

魔女は小声で《しゃっぽ》を呼んだが、遊びに夢中で聞こえていない

 

 

《しゃっぽ》、そして《さくら》も《くろす》もそうだが

彼ら新参者は先住猫と違って、いまだ人間に対する判別が上手いこと出来ていなくて・・

 

 

 

《しゃっぽ》が夢中で遊んでいるさ中

 

オヤジが棒を振り上げて《しゃっぽ》に向かい

 

「ここでなにやってる!!」 と声を荒げた

 

 

 

 

はい、 私の出番ですよ

 

 

 

まさに棒を振り下ろそうとしたその時

木の向こうに立ち上がった私をオヤジの目が捉える

 

 

「そっちこそ そこでなにしてる」

 

 

オヤジは振り上げた棒をゆっくりと降ろし

まさに 犬の散歩だよ! という風に犬を引いて歩き出した

 

 

横目でこちらを見ながら通り過ぎるオヤジに強かのガンを飛ばす魔女

魔女の強力過ぎる睨みに、いたたまれず目を逸らすオヤジ

 

しかしこのオヤジ

目を逸らしたまま私たちの横を通り過ぎる際に犬のリードを緩めた

 

猫たちに向かって駆けて来る犬

しかし猫たちは私にしがみついて、逃げ出さない

 

向かって来る犬は、只ならぬ魔女の気配を感じてハッと立ち止まる

 

何しろ私、幼少時は狼に育てられましたから

動物同士の喧嘩ならお任せください

 

 

柴犬君、目をシバシバさせて後ずさる・・

 

このオヤジ、いつもこうやって犬を猫にけしかけているのだろう

犬も慣れた様子で猫たちに向かってきたしな

 

 

 

ここの猫たちに何かあったら、自分が真っ先に私に疑われるのはわかっているはず

弱い者虐めしか出来ない、そんなオヤジは小心者だからね

自分が疑われるようなことは出来ないさね  

 

 

 

 

オヤジが去った後

公園組は日差しのお気に入りの木陰に入って

 

 

 

 

 

 

つんでれ 「あいつ どうして いつも ぼくらを いじめるんだろね」

 

もりだくさん 「きっと こころが あれなのよ」

 

ちずのすけ 「あれって なんだよ」

 

こだくさん 「あれってば あれよ・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

つんでれ 「あの おやじさぁ ねこが ふえると めいわくだって いつも おこるよね」

 

もりだくさん 「なんで めいわくなのかしら・・」

 

ちずのすけ 「ふえて めいわくなのは ほんとに おれらか?」

 

つんでれ 「ふえて いけないのは ぼくらじゃなくて にんげんだって ぼく おもう」

 

もりだくさん 「もりも かじゅえんも へいきで こわすしね・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

まったくだ・・  おれらの もりも にんげんに こわされて ちっちゃくなっちゃったしな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さあ、気を取り直してもう一度日向ぼっこしよう


せっかく暖かいんだから