《ジンジン》と《インドラ》 | まじょねこ日記

まじょねこ日記

魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください


《インドラ》


まだ少し声が出る頃

《ジンジン》が僕たちに言いました


僕はもうしゃべるのもで辛くなってきた

もう日記はいえないと思う

みんな・・ 日記を頼むね


・・って、とってもかさかさした声でそう言いました



だから今日は僕が日記を言います


《ジンジン》のこと、言います



《ジンジン》はひどい魔女コンで

それは子供の頃からずっとそうだったらしく


魔女がいない時は、いつも魔女のなにかといっしょにいます



                 例えば魔女のスリッパとか



        

                   魔女のパジャマとか



病気になってからはほとんど魔女といっしょだったの

お庭のお散歩も、お花やメダカを観察する時も

テラスでも

どこでもね


僕らは いいな・・ って思ったよ


だけどなんか・・

なんてうか、そういうこと口や態度に出しちゃいけないこと、みんな感じてた




あまり動けなくなった時も、夜にお外が見たいっていう《ジンジン》を魔女は玄関に連れて行って

寒くないようにして玄関をのドアを開けてお外を見せてた



《ジンジン》はちっとも良くならなくて

どんどん痩せて

僕らをうんと心配させた



そうして、あまり動けなくなって、横になってることばかりになった


       
            だから僕らはジンジンのまわりで一緒に寝るの



※ それまで《ジンジン》に与えていた傷み止めが効かなくなって、皮膚から吸収する別の痛み止めを背中に貼ってもらいました

心配なあまり軍団がいつも《ジンジン》を舐めているので、背中の薬を舐めないようにネットをして、張った部分の上には脱脂綿を被せてあります



そうして魔女も《ジンジン》や僕らと一緒にリャビングで寝るようになった




      《ジンジン》が時々引きこもりになると、《チャンドラ》はものすごく心配する



猫の家の一番下に引きこもるんだ

《ジンジン》はもう上には飛び乗れないんだ・・って、 僕、思った


《チャンドラ》は魔女に 「覗くのはやめなさい」 って叱られても

何度叱られても覗くのをやめなかった

そいして叱られる度に泣きそうな顔をして魔女を見上げてた


《チャンドラ》にとっても、《ジンジン》はやさしいお父さんだったから・・



《ジンジン》の引きこもりは長く続かなくて

じきにそこから出て来ては魔女の側に行った


《ジンジン》はいつも魔女の側にいて

魔女に抱っこされて


そんな《ジンジン》を僕ら、このところずっと見てた


けど、どうしてか だれもずるい、っては思わなかった

いつもは魔女の膝にいる誰かを押しどける僕もそういうことやんなかった


《ユリぼうず》は、痩せた《ジンジン》の姿を見るたびにテラスに走って行っては大きな声で 「びゃーびゃー」 鳴いた




その時も魔女の腕の中に《ジンジン》がいて・・


魔女が何度も《ジンジン》の名前を呼んだ


《ジンジン》の手をにぎって、《ジンジン》の顔に自分の顔をくっつけて

魔女は《ジンジン》の名前を呼んだ


それは悲しい呼び方で


軍団のみんながいっせいに顔をあげた


魔女の目から涙がこぼれて

僕は思わず魔女のお膝に飛び乗った


僕はなぜか《ジョンにいたん》の時のことを感じてた


そして

それはいやだ!って、ぜったいにいやだ!って思った




     《ジンジン》、起きて! 起きてよ!!   《ジンジン》、お返事して!



僕は何度も《ジンジン》の顔をさわって言った




          何回も 「起きて!」 ってお願いしたのに


          《ジンジン》はお返事をしてくれなくて・・





                《ジンジン》・・ お返事して汗





                    《ジンジン》・・ 





魔女・・ 日記、もう おしまいにしていい?


もういいよ 

辛いのに一生懸命日記言ってくれてありがとね