そんな地獄からやっと天国へ | まじょねこ日記

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魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください


《インドラ》の努力で多少なりとも落ち着いた《チャンドラ》の様子を見ていた家族②が

《チャンドラ》の左前足の脇の下に怪我を見つけた


それは既に腫れ上がった後に膿が出た痕跡で

周囲の毛は直径2cmほど抜け落ちて傷口には穴が開いていた


現在この状態ということは

たぶんテラスから落下した時に木の枝か何かで傷を負ったものと思われる


その傷が腫れ上がり、前足の付け根であった為、動くのが辛かったと思われ

お化け屋敷の壊れかけた家の中のどこかに潜り込み、なるべく動かないようにして暮らしていたのだろう


《チャンドラ》にしてみれば、落下したことも

怪我をしたことも

闇雲に逃げ込んだ先も

すべてが混乱以外の何ものでもなかった


いったい何が起こったの・・

わけがわからない・・

どうしよう・・

怖い・・


それだけ


ただ、《チャンドラ》には聞こえていた

軍団の夕食時の食器の音

軍団が鳴く声

魔女の声


だからそこを動かなかった



帰宅後

泣き叫びながら走り回る《チャンドラ》を押さえつけていた《インドラ》が

「《チャンドラ》が熱いよ!」 と言った


それで触ってみると高熱を出していた

暴れまわっている分を差し引いてもかなりの熱だ


そのせいか、眠っている時は度々うなされた

目を覚ますと、それまでの日々がフラッシュバックしてしまい、泣きながら走り回る


そして《インドラ》に制され、諭される




     インドラ 「泣いちゃだめ 、よくみてごらん 家族のみんながいるでしょ」




       

  インドラ 「もう何も心配いらないんだよ、ここは《チャンドラ》のおうちなんだからね」



変な臭いがする、と《チャンドラ》を嫌がる《バニャ一家》をよそに

《インドラ》だけはそんな臭いを発する《チャンドラ》を何度も舐めてやった


しかしそんなフラッシュバックも時間と共に、そして《インドラ》の努力によって回数が減り

初めは差し出された食事も目に入らず鳴いてばかりの《チャンドラ》だったが

これも《インドラ》に諭されてようやく食べ物を口にするようになっていった



それまで殆ど食べ物を口にしていなかったせいで胃が小さくなり、少ししか食べられない《チャンドラ》

だが、食事回数だけは多く、少しの食事を何回もねだるようになった


捕獲から3日を過ぎる頃には熱も下がって、食事も結構食べられるようになると

常に食事を欲しがるようになる


そうして気持ちもまた落ち着きを取り戻し、いつもの《チャンドラ》に戻っていった




この騒動で、先ず、感謝すべきは《ブラツキー》に対してだ


彼が教えてくれなかったら、私は《チャンドラ》の居場所がわからなかった

居場所がわかったからこそ、こうして手立てがたてられた


もし《チャンドラ》が動くことを諦め、終には生きることを諦めた時

最期は薄れ行く意識の中で、私たちの音を聴きながら空へと向かうことになったかもしれない





             《ブラツキー》、ほんとうにありがとうね





               ブラツキー 「いいんですよ~」






                    昨日のチャンドラ



             一番の仲良しの家族②に抱かれて





               お気に入りの椅子に乗って




                   今日のチャンドラ



       
                    そこで眠って





                 魔女の椅子でも眠って





               見張りタワーの上でも眠って



やっとうなされることもなくなった



《チャンドラ》、15日間の地獄、お疲れ様


そして《ブラツキー》、《インドラ》、ありがとう