水玉
魔女が起きてきた
テレビをつけたら『だいめーのない音楽会』をやってたからその時間だ
俺 「おい、あくびしてる場合じゃないぞ!」
魔女 「なんで・・」
俺 「今日は展覧会のはんにゅーの日じゃないか! 昨日誰かが言ってたぞ」
魔女 「・・わかってるよ」
アゾ 「は、はんにゅー?」
俺 「おまえはこれ以上しゃべんなっ!!」
アゾ 「ほう、今日は はりきっとるな!」
俺 「うるさい! 魔女の絵はずっと前に下描きしたっきり何も進んでないぞ!」
魔女 「そこだよね・・」
俺 「どうすんだよっ! 今日はんにゅーだろ! はんにゅー!!」
魔女 「わかったよ・・」
そう言って魔女は眠そうにしながらアトリエに向かった
俺と《ジンジン》、《ユリぼうず》、《ジョン ブリアン》は、魔女がサボらないように見張るため、アトリエについて行った
魔女は絵の具と筆とナイフをダルそうに持ってきて
ぼんやりと描きかけの絵を眺めてて・・
イラついた俺に叱られた
やっと絵を描き始めた
俺らはそれを確認して、窓際で日向ぼっこを始めた
「出来たよ」 魔女が絵の具だらけの手を拭きながら俺らに声を掛けた
ちょうどお日様てっぺんくらいだ
「もう出来たの?!」 《ジョン ブリアン》が驚いて首を上げた
唯一・・ たった唯一
魔女は絵を描く時だけ、集中出来るんだ
言い換えれば、絵を描く時だけしか集中出来ないわけで
絵を描く時の集中力はテレビの番組2回分でテレビの番組無数回分くらいだ (分かりづらいわ・・)
だから絵を描くのに使い果たして普段はあんなにバカなのか? (そうなのか・・)