ユリぼうず
魔女は夕べ、風邪薬を飲んでしまったため１７時間寝てしまい、起きたら夕方だった、その間軍団は食事が貰えず、本日は相当に機嫌が悪い
魔女が風邪ひいたって！
けぇ～けけっ！
僕もぼーこーえん！
それより凄いのが《ジョン ブリアン》ね！
人間の病気にかかったの・・
この前家族①が急性伊藤園（胃腸炎！）になって
それが今、世の中では大流行なんだってさ
その後家族①の伊藤園（胃腸炎だって！）が《ジョン ブリアン》にうつったってわけ
そりゃまあ大変で
吐くわ下痢をするわ・・
下痢なんて、魔女がお風呂場でお尻を洗うぐらいひどかったんだから
それで《ジョン ブリアン》は猫の習性通り
「僕、病気だからひとりになる・・」 と言って
コタツに潜り込んだの
もちろんコタツの帝王《ボンネット》は目を吊り上げたさ
でも、ぐったりした様子の《ジョン ブリアン》を見たら同情しちゃったみたいでね・・
だけど知ってのとおり
コタツの中なんてひとりになるどころか寒い日や夜はぎゅうぎゅう詰め状態
そこで、ひとりになりたい《ジョン ブリアン》は
コタツ布団と上に掛けてある布の間に潜り込む作戦に出た
それって・・ひとりって感じするのかしらね
微妙じゃない？
《ジョン ブリアン》はトイレと少しだけの水を飲む以外はまったくそこから出なかった
一方、コタツの外ではぼーこーえんを発症した僕が大騒ぎ
あっちで一滴
こっちで一滴
これが辛いのよね・・
とても目をパッチリなんて開けてられないし
顔も渋くなっちゃうんだよぉ
くくっ・・ ぼーこーえんになっちゃったみたい・・
それで僕は早速、魔女に提案した
「動物病院に行きしましょうか・・」
動物病院ではいつも通り、有益な点滴（輸液ね・・）をし
お尻に注射をし、何日分ものお薬をもらって・・
翌日には はい！ぜ～んか～い！
（《ユリぼうず》って、 なんか・・ ムカつく）
さて、《ジョン ブリアン》だけど
今日の夕方、暫く振りにコタツの布の間から出て来て
魔女に 「ご飯ちょうだい・・」 って
そりゃあ、魔女は喜んで
「３日振りのご飯は、ボスからの高級缶詰だよ！」
（ボス＝軍団を見守ってくれる人
昨日、その人からバレンタインの贈り物が軍団に届いた）
とか言っちゃって、台所に向かった
当然僕らもご飯か！と思うよ
だからみんなして台所に走ったわけ
そしたら、魔女ったら、《ジョン ブリアン》にだけご飯をあげたんだ
しかも高級缶詰だよ！ （何言ってるの！おまえたちもついさっき食べたじゃないか）
軍団は
え・・なんで？ って顔をして一斉に魔女を見た
魔女 「なにみんなその顔は・・ あなたたちはさっき夕食を食べたばかりじゃない！」
水玉 「だって・・」
魔女 「だってじゃないわよ、みんなにはちゃんとあげたでしょ！」
凛 「《じょん ぶり》 また もらってる・・」
魔女 「《ジョン ブリアン》はずっとご飯を食べていなかったんだよ、みんなが食べてる時だって《ジョン ブリアン》はいなかったでしょ、だからその分を今食べてるの」
アゾ 「そ、その分・・ って、どの分？」
魔女 「食べてなかった分だよっ！」
バブー 「ごはん ためてたの？」
魔女 「そうよ、その分をあげてるだけ！」
アゾ 「くっ、くっ・・」
ジンジン 「悔しいの？」
アゾ 「くっ、くっさるだろう！ ねこをなめとるのか、知っとるぞ！ ご飯は食べないとくっさるんです！どうじゃ！」
魔女 「誰が何日分ものご飯を 茶碗にてんこ盛りで溜めるかよっ！」
とにかく台所は収集がつかないくら混乱し・・
みんなは口々に文句を言う
ゴミ箱までブッ倒して抗議する
みんな 「なんで！ なんで！！」
僕 「ちょっと失礼、僕を通して」
僕 「う～ん・・ こういうの どうなのかなぁ・・」
僕 「ねえ、 《ジョン ブリアン》・・」
バブー 「まじょ なんで 《ジョンブブ》だけ ごはんなの！」
僕 「《ジョン ブリアン》・・ 我儘はいけないよ」
ジョン ブリアン 「・・」
僕 「ちょっと・・ 僕の言うこと聞いてる？」
ジョン ブリアン 「う・・ううっ・・」
ジョン ブリアン 「僕、もうごはんいらない
」
魔女 「《ユリぼうず》！ いい加減にしなさいっ！！」
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バレンタインお手紙を読む《ジョン ブリアン》
※ 人間の病気が猫にうつる事も、またその逆もありません