ネパール日記  ~ 縁は異なもの味なもの ~ 《タイガーおじさん Ⅲ》            | まじょねこ日記

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魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

魔女


私たちを乗せた飛行機はバンコク・スワンナプーム国際空港に到着した


ネパールおじさんはここから韓国へ

魔女は日本へと機を乗り換える


魔女 「ここでお別れだね・・」


ネパールおじさん 「楽しかったね!」


魔女 「うん、楽しかったね!」


ネパールおじさん 「また会いましょう!」


魔女 「はい!」


私たちは降機した後、それぞれ人込みに紛れた


次の飛行機のチェックインを済ませ

空港の硬い椅子に座ってぼんやりとしてトランジットの長い時間を過ごす


バンコクの空港は様々な旅人が行き交う

長期休暇や定年退職後の楽しみでアジア文化に触れるためにやって来たヨーロッパ人などとは互いが体験した旅の話や情報交換などで良い時を持つ事が出来る


しかし一方で、嫌なものも目に入る

それは・・

タイの少女を伴った白人男性

これは国内線でよく目にする

女の子が幼かったりすると嫌悪をもよおすし、あまりに悲しい風景だ


この事実について、バンコクのあるホテルで異常な出来事に遭遇した事がある

しかしその事について到底ここで書く気にはなれない

だが、こうした現実は子供人権問題として広く世界に知らしめるべき事実であり、ユニセフなどにも訴えていかねばならないと考えている


また、携帯で声高にタイの女性と別れを惜しむ日本男性の情けない姿も度々見かける

これらの日本人たちはグループでやって来ている事が多いから、集団で現地の女性相手に独りよがりの別れを惜しむ

この恥知らず日本人集団の愚行・・


話が逸れた


   ・・・・・・・・・・・

そろそろ時間だな

そう思ってだらだらと出発ゲートに向かった


その途中で外を見ていて、何気なく左に顔を上げると

高い位置にあるラウンジの広いガラス張りの部屋の窓際に立って、手を振る人が見えた

あ・・ ネパールおじさんだ!


そこはこの空港で最高級のVIPルームだった

そんなVIPルームのガラスの中で

ネパールおじさんは魔女に向かって、うんとふざけた格好をしてみせた


魔女もネパールおじさんに向かってうんとおかしな格好をしてみせた


おじさんは大きく手を振って出発ゲートに吸い込まれる魔女を見送ってくれた


・・・・・・・・・・・・


あれから何回もネパールに行っているものの・・

おじさんのホテルには行ってない


ここの会社のホテルはネパールに何軒かある

エコロジーなホテルとして、あまりにも有名で

ヨーロッパの王室関係者やハリウッド スターなども泊まるという最高級5つ星ホテルだ


その宿泊料はカトマンズで最高級といわれるハイアット リージェンシーも比較にならないほどだ

そして、それなりの行き届いたサービスがなされるのでも名高い

チトワンにある最も有名なものでは、150名の従業員が全25室の泊り客の世話をするという

そしてポカラにもまた、この会社が経営する同様のホテルがある


ここからはこれらホテルの名に因んで

ネパールおじさんの名を返上し、タイガーおじさんと呼ぶ


タイガーおじさんの名刺を見る度に・・
安いホテルだったらどんなにか泊まり易かったのに・・と思う

最高級ホテルなだけに、いくらタイガーおじさんが良いと言っても

タダと言うのは余りにも申し訳ない


そんな事より・・

本当にタダで泊まれるのか? 


それで魔女はそれを確かめたくなってしまった


つづく