インジゴ
魔女がへろへろになっている
寝不足なんだよ
今朝の事
と言っても・・ 魔女にとってはまだ真夜中状態の今朝の事で
「まっ、まっじょ~お! むみゅ~!!」
私 「なに・・?」
ジンジン 「どうした?」
水玉 「うるさいなあ・・」
「まっじょお~!! むみゅむみゅ~!!」
ジョン ブリアン 「《アゾ》だよ!」
水玉 「どこで鳴いてるんだ?」
私 「魔女の部屋の方だよ!私、見てくる」
アゾ 「まっじょお~!! まっじょお~!!」
私 「《アゾ》、何やってるの・・」
アゾ 「・・ おっきない」
バリバリバリバリ!!!
私 「わあ! ダメだよ!!」
バリバリバリバリバリ~!!!
魔女 「わああ~! なあ~にやってる!!」
アゾ 「・・」
魔女 「壁を引っかいちゃダメっていつも言ってるでしょうがっ!」
アゾ 「まっじょ めっ、めっだかさん にぃ ごっはん・・」
魔女 「ごっはん・・」
アゾ 「ごっはん・・」
魔女 「ちょっと、今何時よ・・ ろ・・まだ6時過ぎじゃないか・・ 勘弁しておくれよ、私寝る!」
アゾ 「メダカさん にぃ ごっはん!」
私 「魔女、メダカさんにご飯あげてから寝たほうがいいよ」
魔女 「だって、外は嵐じゃないか・・」
私 「でも、魔女がご飯あげるまで《アゾ》は起こし続けるよ」
魔女 「・・もうっ!!」
それで魔女は嵐の中メダカさんたちにご飯をあげに出て行った
そしてびっちゃびっちゃになって戻って来た
どうやら私たちと同じで、傘を差すという習性はないようだ
そしてそのまま寝室に戻り、またベッドにもぐり込んだ
私と《アゾ》も2階のお部屋に戻って寝た
もっかい寝た
寝た・・
「まっ、まっじょお~!! むみゅう~!!」
水玉 「今度は何だよっ!!」
ジンジン 「ゆっくり寝かせてくれよ・・」
ジョン ブリアン 「・・僕、見て来るよ」
私 「私も行く」
アゾ 「むみゅう~! まじょお~!!」
ジョン ブリアン 「うわあ!」
私 「《アゾ》、どうしたのよ、ずぶ濡れじゃない!」
アゾ 「・・」
魔女 「今度は何なのよっ!」
アゾ 「あっ、あっかちゃん があ うっまれったんだっから!」
魔女 「・・」
アゾ 「みっつけった! ちっちゃ~いの
ひっとつじゃ ありゃましぇん」
魔女 「・・今じゃなきゃダメ?」
アゾ 「うっろうろ うっろうろ しってる ですからぁ~」
魔女 「わかったよ・・」
魔女は外に出て行き、そしてまたずぶ濡れで戻って来た
魔女 「もう寝られない・・」
それで僕らは、今朝うんと早い時間に朝ごはんを貰った
外は嵐だから今日は玄関が閉められている
だから《アゾ》はその後も度々2階の猫用出入り口からの出入りを繰り返し、メダカを見に行った
それで、《アゾ》が帰ってくる度に魔女はタオルで《アゾ》の体を拭かなければならなかった
魔女 「《アゾ》、メダカの赤ちゃんはそんなに次々には生まれないから、見に行くのは1日2回くらいでいいからさ」
アゾ 「あっ、あじょは かっかり でっすからぁ~」
魔女 「だからその係は1日2回でいいって
言っとんのじゃあぁぁぁ~!」
ジョン ブリアン 「魔女!落ち着いて」
魔女 「だって、これから毎日がこんなだったら・・」
私 「こんなだったら?」
水玉 「『死んじゃう!』って言いたいんでしょ」
魔女 「・・・」
ユリぼうず 「魔女が生活態度を変えりゃいいんだろうが」
魔女 「なに・・? それはなに?
魔女に朝6時に起きれって言う事?!」
ユリぼうず 「はいな」
魔女 「はいな、って・・」
ユリぼうず 「少しは頑張って、努力ってものをしてみなよ」
魔女 「あ~んたに言われたかないわよっ」
アゾ 「まっ、まっ、まっじょおおおおお~」
私 「どうしたの!」
アゾ どべどべどべ~~~
魔女 「どうしたのっ!!」
アゾ 「めっ、めっ・・ めっだかしゃんのぉ あっかちゃん いないかあ~ って ち、ちっちゃい だっから いっ、いないかあ~ って・・」
魔女 「また見に行ったの!」
アゾ 「み、みってたら いっしょけんめ みったら お、おっこちたんだっからあ~ 」
ジョン ブリアン 「どこに・・」
魔女 「ひょっとしてメダカの入れ物に落っこちたの!」
アゾ 「めっ、めっだかさんのぉ おうちに おっ、おっ、おっ!」
魔女 「もう分かったから・・」
私 「きっと覗く時、縁に乗っかっちゃったんだよ!」
ジョン ブリアン 「《アゾ》、頑張ったんだ、偉かったね」
魔女が大きなタオルで《アゾ》を拭いた
それから私たちが、よってたかってまだ濡れている《アゾ》の体をなめて乾かしてあげた
「《アゾ》をメダカ係なんかにしなきゃ良かった・・」
髪をぼさぼさにして、寝不足で疲れた顔の魔女がつぶやいた
それを聞いた《ジョン ブリアン》が猫ハウスのてっぺんに駆け上がって魔女に怒った
( どういう訳だか、《ジョン ブリアン》って何か意見を言う時は必ず猫ハウスのてっぺんに上るんだよね・・ )
ジョン ブリアン 「何を言ってるの! 《アゾ》は僕らの教えた事をいっしょけんめにやったんじゃない!びちゃびちゃに濡れてまで言われたとおりに頑張ったじゃない! ほめてやってよ!!」
すると《アゾ》も猫ハウスに駆け上り・・
文句を言っている《ジョン ブリアン》の隣で、すごく堂々としてみせた