Main Rotorのホバリング時の空気力学は書いた。

今度は前進飛行時の空気力学について説明する。

ヘリコプターはホバリングが最も大きな特徴の一つであるが、前進飛行してどこか行かなきゃ意味がない。

まずは回転面内の対気速度について説明する。

飛行中、Main Rotorに名が得る空気はRotorの場所によって異なってくる。

前進側(Advancing Side)は空気に対する相対速度は増え、後退側(Retreating Side)では逆に減る。

同じ条件はRotorが飛行の方向と一致する場所だけである。
図でいうとψ=0°と180°のところになる。


Main Rotorへの空気の速度はそれぞれの場所で、ψを使って表すと
Vsinψ
となる。ここでVは前進飛行対気速度である。

回転中心から半径rのRotorの回転角速度は、回転数をΩとすると
Ωr
となる。

Rotorの回転角度がψで、半径方向rのところの対気速度Vtは
Vt=Vsinψ+Ωr
となる。

すると、rが小さいところでは上記の対気速度が回転方向に対し、同じ方向になるAreaがある。

つまりはBladeの後ろから空気が流れるということである。

この状態を逆流状態という。

Vtを変換すると
Vt=ΩR[(r/R)+(V/ΩR)×sinψ]
となり、V/ΩRは先端部での前進速度の割合で、前進率μとすると

Vt=ΩR[(r/R)+μ×sinψ]
になる。

270°のところではsin270=-1となるので
Vt=ΩR[(r/R)-μ]
となり、後退側の速度の減少はμの大きさで表すことができる。

逆流しているAreaを求めると、Vtが0になるところを求めると
r/R=μsinψ
となり、r=μRsinψよりも内側の部分は逆流する。



まずは回転面内の対気速度について説明した。