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其処は、暗く、冷たく、生有るモノは存在しない世界。
漆黒の闇が、ただ一面に広がっている。

一面の闇に、血よりも深く鮮やかな二対の赤い宝珠が在る。
時折煌めいては、真紅の輝きを放ち、
その飛び火は赤、紫、青、緑、橙、黄、
そして、再び赤へと、その色を変え続ける。

宝珠には、ひとつの生命が映っていた。